9 入院生活 ページ45
優しく包み込むように触れたまふの頬は、冷たい風に晒され続けて少しひんやりとしていた。
でも確かに伝わる熱。
柔らかい弾力のある頬を、親指ですっとなぞる
目を瞑って眠っている真冬。
そのおでこにそっと、初めてキスをした。
ここは病院、そして病室の中
白雪姫なら私が王子で、真冬がお姫様
王子の私が唇にキスをすれば、お姫様の真冬が目を覚ます
そして永遠の愛を誓い合う。
そんな事で起きてくれるのなら私は何をしてもいい
だけどそれは所詮おとぎ話。
昔は信じてた物も大きくなってからは全てがらくたにしか見えなくてもうそんなものは信じなくなった。
すべては自分次第。
その言葉にハッとする。
病室に戻ると私はすぐにペンを走らせた
私が何もしないのに、神様にお願いなんてね。
全て、私の中を全部、さらけ出すように書いた手紙と、今まで書いてきたある男の子の絵
それをまとめて紙袋の中に入れておいた。
ちゃんと宛名書きをしておいて
これが私の生きる道
これが私の全て
これが私の運命
そして最後に、これが私の生きた証
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Cocoa@そらまふらー/crew - 感動しました…涙が止まらない(;∀;) 文才分けてください(( これからも頑張って下さい! (2018年8月14日 21時) (レス) id: 13604fc398 (このIDを非表示/違反報告)
どこかの誰か - 普通に感動してボロ泣きでした(;Д;)こういう話には弱いもんで…。にゅまさんの才能を感じました!これからも色々読んでいきたいです(´ω`) (2018年8月10日 15時) (レス) id: d235b15c87 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - この話は切なくて泣けてしまいました。涙ってこんな簡単に出るのかな?って思いました。 (2018年6月9日 22時) (レス) id: a3a1fc3f89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 切ないけど、幸せな話で感動しました。 (2018年6月9日 15時) (レス) id: e6be9093a8 (このIDを非表示/違反報告)
ひよこ - ヤバいです。泣きました。私こんなに涙腺緩かったっけ? (2018年6月2日 20時) (レス) id: 46f91ead37 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にゅま | 作成日時:2018年5月4日 4時