標的110 雲の守護者戦当日 ページ2
霧の守護者の戦いから次の日、俺はディーノさんに会いに病院へ訪れた。
ディーノさんのいる病室はどこかな‥‥？
病院内であると言うのに少し声が大きい病室があった。少し近づいてみるとディーノさんとロマーリオさんの会話が聞こえた。
すると突然ガッシャンと物が倒れる音に俺は肩を震わせた。普段見ないディーノさんの荒れている様子に仕事か何かで忙しいのだろうかと思った。
『ディーノさん、落ち着いてください』
ディーノさんを落ち着かせようと宥める声の主はAさんだった。俺はドアをゆっくり開けると目の前に刀の鋒が見えた。
「ひぃぃぃぃ！」
「誰だ⁉」
ディーノさんは鞭を手に取り振り向く。
『‥‥大倶利伽羅、下がれ』
大倶利伽羅と呼ばれる褐色の青年は刀を鞘に納めてAさんの元に戻った。
よかったー‥‥危うく死ぬところだった‥‥。
「ツナか！早ぇじゃねーか！」
俺だとわかるとディーノさんは明るい笑顔で病室から出てきた。いつものディーノさんの反応に俺はほっとした。
「どーせ俺から恭弥の調子を聞き出そうってんだろ？」
「い''っ」
す‥‥するどい！
「ん‥‥クロームって
「あ‥‥さっき出て行きましたけど‥‥」
話も聞いてくれずに全速で帰ったもんな‥‥。一言お礼が言いたかったな‥‥。
「そりゃあ、恭弥が負けたら全部終わっちまうんだし心配だよな。
ディーノさんが他の病室を開けると中にはソファで寝そべったり、座ってたりして寝ている獄寺君達だった。
「んな───!⁉獄寺君に山本にお兄さん‼」
なんと俺だけでなく他のみんなもヒバリさんの調子が気になって自分の怪我を見て欲しいという口実を作って聞き出しに来たとのこと。
ヒバリさんは家庭教師のディーノさんの贔屓無しでも強くなったと言って俺は安心した。
でもすぐさま俺はリボーンに修業へ連れて行かれた。
***
「‥‥‼」
クロームはふと自身のの鞄の中から普段使っているイタリア語の本と《世界の文化を知ろう‼イタリア人との関わり方、挨拶諸々役に立つ豆知識もあるよ‼》と描かれた本が入っていた。
挟まれていたメモには
“よかったら使ってくれ、その本はそのまま君にあげるよ。それと、昨日はお疲れ様、よく頑張ったね”
と綺麗な字で書いていた。
差出人がわかったクロームはメモを大事に本に挟み嬉しそうに本を抱えて犬と千種の元へ帰って行った。
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作者名：☆にゃんロック☆ | 作成日時：2019年3月14日 22時
