黒く美しい少女は“黒曜編”

標的44 風紀委員長の思い ページ22

雲雀が私に何故来たのか、と聞かれて私は思った事をそのまま言ったら彼は私の顔をジッと見つめ続けているので私の顔に何か付いているのかと思っている所に先に歩いていた加州達が走って来た。

物吉「主‼兄弟達がいません‼」

『え』

そう言えば、私の手にはリードも無い、太鼓鐘の姿も見当たらない。

『はっ‼もしかしてまだ彼処に・・・‼』

雲雀もどうやら異変に気付いたようだ。

雲雀「・・・どうしたの？」

『亀甲と太鼓鐘を向こうに置いて行ってしまったんだ‼物吉、あの二振りを連れて来てくれないか？』

加州「・・・？主、あの向こうから走って来るのって・・・」

太鼓鐘「主(あふじ)ー‼兄弟(ひょうだい)連れて来たぞ(ふへへひはほ)ー‼」

太鼓鐘が元気良くリードを咥えて走って来た、亀甲は物凄い勢いで引き摺られながら。
どうやら置いて行ってしまった亀甲を急いで連れて来たのだろう。
・・・ん？

『亀甲ーーー‼』

私は絶叫した。

Aは雲雀をゆっくり優しくその場に座らせ、急いで亀甲の元へ走って行った。

加州「あれ連れて来たって言うの？」

物吉「兄弟・・・」

『太鼓鐘‼そんなに走って引っ張ると亀甲が怪我するだろう‼』

太鼓鐘「あ、兄弟ごめん・・・」

太鼓鐘は耳を垂らして亀甲に謝った。

『亀甲大丈夫か？怪我していないか？』

亀甲「・・・」

亀甲は声が出ない程の顔をしていた。
(※ただ、気持ち良過ぎて声が出ていないだけです)

雲雀(この犬・・・)

Aが自分を放って置き、自分より亀甲の心配をし続けているのを見て、亀甲に対して不機嫌になっていた。
それと共に雲雀は気づいた。

雲雀(僕は彼女、黒崎Aの事が・・・)

雲雀は今までの胸のモヤモヤや変な気持ちになる理由に気付き、怪我が無くて安心しながら亀甲の頭を撫でて微笑むAの顔を見るとまた顔を赤くした。

***
因みにツナ達は・・・

ビアンキ「見直したわツナ、これお礼よ」

料理を持ってきた京子達が来た。
そしてビアンキは良い花見の場所を取ってくれたのでブショアァ・・・と紫色の煙を出すお弁当をツナにあげようとした。

ツナ「それ今朝のポイズンクッキングだろ‼」

ツナは走って逃げるがビアンキは追いかけて来た。

ビアンキ「感謝の気持ちがこもっているから大丈夫よ」

ツナ「要らないってー!」

ツナ達は楽しい花見になりましたとさ。

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