【弱ペダ】箱根学園自転車競技部の天才マネージャー

相談 ページ33

｢ねぇ〜尽八〜｣

私は前を走る尽八に話しかけた

｢なんだ？｣

｢尽八さ〜？最近オーバーワークだよね？何をそんなに焦ってるの？｣

このアホは怪我をしているのにも関わらず、練習量を増やそうとしていた。
この怪我の療養中見ていて気づいたが、恐らくもっと前から練習量を増やしていたのだろう。

なんで、もっと早く気づかなかったのか、自分を呪いたい

｢いや…あのな。A落ち着いて聞いてくれ…｣


｢はぁ！！？！？スランプゥ！？｣

尽八が話した、悩みの種はこれだった。

｢落ち着いてと言ったではないか！｣

｢はぁ！？これが落ち着いてられるか！いつから！？いつからなの！？｣

｢もう、3週間くらい…｣

｢はぁ！？なんで早く言わないの！？それでオーバーワーク！？バカだわ！！やっぱり尽八バカだわ！！｣

｢す、すまん…｣

｢でも、尽八でもスランプとかあるんだね〜｣

｢落ち着くところはそこなのか！？｣

｢いや、山神と言えど人間なんだなって｣

｢Aは、スランプになったことあるか？｣

｢あるよ。ない方が驚きだわ｣

｢そうなのか！？｣

コイツ、まじで天才かよ。ムカつく。
と思ったものの、心の中で留める

｢まぁ、突破方法は様々だけど、尽八にあった方法がなんかあるんじゃない？｣

恐らく原因は、メンタル面ではない。
最初はメンタル面だったのかもしれない。
けど、そこにオーバーワーク。確実に今、タイムが伸び悩んでいるのは身体の疲労が原因。
だとすれば休めばいいだけの話。
だけど、休めばいいだけ、と言うのがコイツらには無駄に難しいんだよね〜

｢尽八〜、！今日マッサージしようか。気分転換！｣

｢そうだな。頼む｣

｢あと、暫く居残り練禁止ね｣

｢なっ！？｣

｢無闇にやったってどうにもならないから、一旦落ち着こうか。尽八君｣

｢分かった…｣

｢それで、そろそろ山頂だけど？あぁ、でもスランプなんだっけ〜？これは勝てちゃうかもしれないね〜？｣

｢そんな訳なかろう！負けんよ。俺は｣

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