「わしゃぁ＿＿＿＿思春期男子、じゃきに！」- 錦 龍馬 -

恋になるまで。05 ページ5

「ついに明日はあの木戸川清修とですね！」

「あぁ、いつも通り応援してくれ」

「はい、全力で応援しますね、霧野先輩！」



明日は木戸川清修との試合。
皆さん、すごく張り切ってる様子。



「むー…」



あっちで錦先輩が唸っていた。
声、かけてみようかな…。



「錦せんぱ…」

「どうしたんだよ錦！」

「…ぁ…」

「元気ねーじゃん！」

「み、水鳥！
わしはいつでも元気ぜよ！」



水鳥先輩…




そういえばこの2人。

仲良かったっけ。



楽しそうに話してる2人を見て、なんか…


なんだか…




良かった。


今、錦先輩に声かけなくて。



私じゃ、絶対錦先輩を笑わせれないよ。




「…ん？
つめた…」

「雨だ！
今日の練習はそこまで！
みんな、部室に戻るんだ！」



神童先輩のかけ声で、みんなは部室に戻っていった。



私の横を通って行く水鳥先輩と錦先輩。


横目で見てると、お似合い、だなぁ。



私も、戻らないと＿＿


「A、戻るぜよ！」



何時の間にか、錦先輩は私の前にいた。


「ぁ、はい…」

「…」



錦先輩が、私の頬を撫でるように親指で触る。


「…」

「雨だったぜよ
涙かと思ったぜよ！」

「ッ…！？」



何が、起こったの。




今、なにが…



なんでこんなに熱くなるんだろう。



私の心に、何が起こったの。


.


.

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