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ナポリタンがめちゃめちゃうまかった、正直大満足だ。
この店の飯、こんなうまかったんやな……。
……ロールケーキ、は今度食べるとして。
「……プリン、一つください。」
『プリンおひとつ。』
彼女は厨房へ下がる。
甘いもん進んで食わへんけど、食いたくなるくらいにはうまい。
『お待たせ致しました。』
こと、目の前には黄色いまろいお月様のようなプリン。
カラメルは横に添えてあって好きなだけかけろ、というわけらしい。
ちょっとだけ控えめにカラメルをかけて、一口。
これまたうまい、流行りのとろけるやつじゃなくてしっかりたまご感のあるやつ。
『……今日はよく食べますね。』
「なんか、腹減ってて。」
『良いことだと思います、ここのご飯美味しいので、嬉しいです。』
「……また、食いに来ます。コーヒーもいつもうまいし。」
『是非、待ってます。』
「…っす。」
待ってます、待ってます、その言葉が俺の中で何度も反芻される。
この一言だけでこんなに嬉しくなるとか、俺も大分やられてる。
『………あ、雨。』
「は！？やば、洗濯物…ッ！」
『それは急がないと。』
急いで残りのプリンを味わう暇も無くかっこんで、上着を引っ掴んで席を立つ。
「ご馳走様ッす！！」
『気を付けて…。あ、あの』
会計を済ませて走って帰ろうとした俺を彼女が引き留めた。
振り向けば傘を差しだしている楪さん。
『これ、良ければ。』
「え、良いんすか？」
『……風邪引いて欲しくないので。』
「ありがとうございます、有難く借りていきます。」
『気を付けて。』
店の扉を開けて、傘を開いて、急いで駅まで走ることにした。
……今日めっちゃ話しとらんかったか？？？？？
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作者名：NPC | 作成日時：2020年4月13日 16時
