「馬鹿やろー＿＿＿＿思春期男子、なめんなよ」- 浪川 蓮助 -

終。10 ページ10

「今日は５、６限に部活のオリエンテーションがあるからチャイム鳴ったら体育館行けよ」


そう一言だけ言うと、先生は教室を出て行った。

そうだ。
忘れていたけど部活があるんだった。


「水鳥ー、何入る？」

「それ決めるためにあるんだろ」


何も考えていなかった。

最初に何入るか決めておかないと、オリエンテーションを見てからじゃ何に入るか悩んでしまうのだ。

浪川くんみたいにスポーツ推薦で来てる人たちにとっては、ただの時間の無駄なんだろうなあ。
なんて考えてしまう。



「サッカー部のマネとかやれば」

「え、なんで？」

「なんとなくー？」


水鳥の発言に思考を巡らせてみるも、マネージャーなんてやったこともないからなって反対する。




「いくぞ、A」



.




そして、

「どうしよう……」


案の定この状態。


「まあまあ、今日中に決めろって言ってるわけじゃないんだし」

「だねー」


全員席について、帰りのSTを終えると、みんなはすぐさま教室を出た。




私も準備をして教室を出たところ


「な、なあAさん！」



呼び止められて振り向く。

そこには浪川くんが顔を真っ赤にして立っていた。





「は、はい？」



「あの、サッカー部のマネージャーやってみねーか？」


「え、な、なんで私？」




「好きなんだ!!!」






神様、




「えっ？」






一体何が起こったのでしょうか。


.


.

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