終。20 ページ20
「わわわわわわりぃ!!!」
そのことに浪川くんも気づいたらしく、急いで立ち上がろうとすると、
「あ"っ……」
「え?」
彼から今まで聞いたことのないうような声が聞こえた。
「ちょま、たんま……」
「うん!?」
そこから、彼は動かない。
「……腰、つった……」
「え"っ」
浪川くんは何度も「悪い」と言って微妙にぷるぷる震えていた。
それがなんだかおかしくて、
「ふふ」
こんな状況でも笑ってしまった。
「……っ」
私の瞳に、
顔を赤くする浪川くんの顔が映って、
一瞬にして暗くなった。
「……?」
何が起こったのかわからなかったけど、
それはすぐにわかる。
「……ぅっ」
ーー二度目だ、と思った。
今度は長い。
二度目のキス。
「ちょっ……っ、」
何度も降ってくるそれに、
息が詰まりそうになったけど。
私は唇をぐっと閉じる。
「口、開けて」
べろり、と生暖かいものが唇を伝う。
それでも私は開けない。
( なんで、私…… )
「開けろって……っ」
咄嗟に、
「ぐあっっ」
私は浪川くんを突き放してしまった。
悪いと思ったけど、心の中で手を合わし、私は生物準備室をあとにした。
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トラック3号(プロフ) - 佐倉 照:Reさん» まじですか!宜しくお願いします! (2015年9月25日 23時) (レス) id: 886ceede30 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照:Re(プロフ) - トラック3号さん» ありがとうございます^^こっちは終わってしまいましたが、イナズマは書き続けるのでこれからもよろしくです! (2015年9月25日 11時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
トラック3号(プロフ) - おわっちゃったんですか…おーいおい泣 思春期男子いつも楽しみに見ていました!キャーキャー叫んでました((とても面白かったです!完結おめでとうございます! (2015年9月24日 3時) (レス) id: 886ceede30 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照:Re(プロフ) - 星ヶ咲 眞弥さん» そうなんですか!そうでしたか、ありがとうございます^^ (2015年9月6日 0時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照:Re(プロフ) - 亜依斗(*・ω・)ノ☆AITOだお☆さん» ありがとうございます^^嬉しいです! (2015年9月6日 0時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
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