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「…。」
「…。」
琥珀を俺と伊作と案内し終わり、二人の間には沈黙が続く。
そりゃあ、勘が鋭くて明るい美少女が急に口調が荒くなって何か物騒なこと言ったり目が真っ赤になったり等々……。
あ、充血じゃないからな。
いや、ちょっとかっこいいって思ってしまったけど。
ええ、思いましたとも。
断じて俺は厨二ではないからなっ！！断じて！
…………どうでもいいけどな。
琥珀は食堂のおばちゃんと簡単に挨拶をし、説明を受けたあと事務室まで案内し多分無事に仕事をしているはずだ。
部屋に着き、襖を開けようとすると乱太郎、きり丸、しんベヱが俺と伊作を呼び止めた。
「どうした？」
「学園長先生がお呼びです。
すぐに庵に来てください。」
「あぁ、分かった。伝言お疲れ様。」
伊作が人懐っこい笑顔で答えると、3人はタッタッタッと去っていった。
「学園長先生、何の用かな？」
「さぁ…？ま、とにかく急ごうぜ。」
「失礼します。善法寺伊作と＿＿」
「食満留三郎です。」
襖をあけると、学園長の隣に見知らぬ人がいた。
長く真っ黒な髪に紅い瞳や息を呑む程整った顔立ちがどこか琥珀に似ている。
学園長の向かいに座ると俺は学園長の隣にいるのは誰かと聞いた。
「僕？
僕は時空間を司る者。
気軽に虎眼ってよんでね。」
「…。」
え、髪？それとも紙？
てか軽っ。
「あれ？若しかして信じてない？
琥珀にも最初疑われてたんだよねぇ。
ま、それは置いといて君達に頼みたい事があるんだ。」
ふいに、真剣な表情で声色を落とす。
「頼みたい事…とは？」
伊作が緊張したように問う。
「琥珀を助けて欲しいんだ。」
暫しの沈黙。
先に口を開いたのは俺だった。
「あの、虎眼…さんは何故琥珀の事をご存知で？」
一応神様と言うので敬語で聞く。
「えっ、今更？！」
「ちょっと、留三郎！何ムードぶち壊してんの？！」
「儂は空気か…。」
間違いなく3人は思っただろう。
＿＿学園長忘れてた！
と。
「あ、何故琥珀のこと知ってるかというとね……
話すと長いからかくかくしかじかで。」
伝わった事にも驚いたが、それ以前に琥珀との経緯に驚き、2人同時に叫ぶ。
「マジかよぉぉ！！」
「この事は琥珀に内緒にしてね♥」
ラッキーカラー
あずきいろ
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作者名：死神の零ちゃん。 | 作成日時：2017年5月5日 15時
