28話 藤襲山 ページ32
最終選別が行われる、藤襲山についた。
藤の花が咲く時期ではないはずなのに、山を埋め尽くすんじゃないかってぐらい藤の花が咲いていた。
最終選別の会場らしき場所には、黄色の髪に瞳の人や、黒髪に赤紫色の瞳の人など、二十人ほどの人がいた。
...そういえば、育手の人は山ほどいるんだっけ。
「皆さま、今宵は最終選別にお集まりくださってありがとうございます。この藤襲山には、鬼殺の剣士様方が生け捕りにした鬼が閉じ込めてあり、外に出る事は出来ません」
「山の麓から中腹にかけて、鬼共の嫌う藤の花が一年中、狂い咲いているからでございます」
白のおかっぱの子と、黒髪のおかっぱの子が説明してくれる。
「しかしここから先には藤の花が咲いておりませんから、鬼共がいます。この中で七日間生き抜く」
「それが最終選別の条件でございます。ではいってらっしゃいませ」
少し炭治郎の手の甲と合わせ、先へ向かう。
...の前に。
私は、おかっぱの子達の方を向いた。
「あの、説明してくれて、ありがとうございます」
改めておかっぱの達を見つめた。どちらも顔立ちが整っていて可愛い。
「...それが、私達の役目ですから」
「貴女様も、どうかお気をつけてください」
少し驚いた様子の二人だったが、深々と頭を下げられた。
ありがとうございます、と言って山の奥へ入った。
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アリス - ミライノミチさん» ありがとうございます。とても励みになります。そのうち恋愛を増やしていくので、待って頂けたら泣いてバック転して喜びます。 (2020年11月23日 17時) (レス) id: e28dd41caa (このIDを非表示/違反報告)
ミライノミチ - 面白いです。いつも更新楽しみにしております。これからも頑張ってください。 (2020年11月23日 14時) (レス) id: 6244c3b093 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アリス | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/EHL/
作成日時:2020年10月17日 15時