照れ屋な 05 ページ5
何の話もしないまま、
数学準備室に着いてしまった。
晴矢は荒々しく、
足でドアを開けた。
中へ入って、
先生の机にノートを置く。
「お、お疲れ！
半分以上持ってもらちゃった……
ありがとね、晴矢」
「……別に」
また、素っ気ない返事。
「晴矢、あのねっ」
負けずと、
私は晴矢に近付く。
「ゎ、きゃ！」
＿＿が、椅子の足に引っかかって転倒。
「…………たた」
「……俺のがいてーわアホ」
「え……」
目を見開く。
私の下には晴矢がいて、
私は晴矢に馬乗りをしていた。
顔が、近い。
「ご！？ごめっ」
「ちょっ」
頭に、
手が触れる。
「お前、本当鈍臭いよな。
頭、ぶつけっぞ」
「……」
心配、して。
まだまだ優しい、晴矢だ。
「……晴、矢……、晴矢……！」
私は、
晴矢の広い胸に顔を埋める。
涙が、
晴矢の着ているカーディガンに染みていく。
「……っ、ぃ、いから早く退けよお前！」
急に、
晴矢が怒鳴り、
驚いた私は急いで晴矢の上から退いた。
晴矢は、
自分の腕で顔を隠している。
怒ってるんだ。
「……ちっ、もう戻るぞ！」
晴矢は立って私の横を通り過ぎた。
ドアに手をかけ、止まる。
「……あ？」
「……？」
何度も、ドアを開けようと、
ドアノブを捻る。
その度ドアは、ガタゴト、と音をたてる。
「晴矢、どうし……」
「……っ」
いつもより、
険しい顔をして、こう言った。
「ドアが、
開かねぇ……！！」
.
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 506人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「イナズマイレブン」関連の作品
【イナズマイレブンGO】ミストレのご先祖様は世界最強のエースストライカー！part4
イナズマイレブン 〜脅威の侵略者編〜 第10巻
【妖怪ウォッチ】雷門の天才少女は妖魔界の人気者！？〜その2〜【イナイレ】
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
お狐様(プロフ) - 風介の話で涙が溢れてきた(´；ω；｀)素敵な終わり方やね！涙が止まらん(´；ω；｀) (2017年7月2日 14時) (
レス) id: a8648a54a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照：Re(プロフ) - イヨさん» よかったです！ありがとうございました＾＾ (2015年4月6日 0時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
イヨ - すごくおもしろかったです エイリア学園の話とかは特に これからも頑張ってください！ (2015年4月6日 0時) (レス) id: 386d561371 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照：Re(プロフ) - リュウさん» ありがとうございます！ (2015年3月6日 10時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
リュウ(プロフ) - がんばってね！ (2015年3月5日 22時) (レス) id: ea540936f0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
