照れ屋な 13 ページ14
「おはよー」
「おはよう、A」
「あれ風介、ヒロトは？」
「もう学校へ行ったが」
そうかそうか、と、私は朝食が並んでいる机の椅子に腰かけた。
ふと右を向くと、食パンの耳を食いちぎる晴矢が座っていた。
「……！」
不覚にも、
そんな仕草にでさえドキドキしてしまう。
「……おい」
「……！」
「……、風介、醤油くれ」
「嫌だ面倒くさい。
自分がとれ、チューリップが」
「なッ、てめぇ喧嘩売ってんのかよ！？
お前の皿の隣にあんだからとれるわけねーだろが！
俺はそこまで腕長くねーよ！」
朝から、
喧嘩を始める二人。
これが日常茶飯事なのに、
つい、風介が羨ましい、って思ってしまう。
「ふん、
醤油はAの近くにでもあるだろう。
そっちをもらえ」
「……え」
確かに、
私の近くにもある。
「あ、いる？」
「もういい。
目玉焼きくれー醤油なしでも食えるし」
完全無視された。
「……、ごっそーさん！
俺、先行くわ」
そう言って鞄を持ち、出て行った。
「……私たちも行くぞ、A」
「……うん」
「「行ってきます」」
「……また喧嘩したのか」
「……ううん、喧嘩は、してない」
風介は、
いつも私の話を聞いてくれる。
だから私も、風介には何でも話せるんだ。
「……晴矢、
私のこと嫌いだからさ……」
「……そんなはず……。
もうついた……。また帰り、聞かせてくれ」
「うん、ありがとう」
手を振って、
靴を履き替え、
教室へ向かう。
二人一緒に教室に入ったら絶対茶化されるから、
私たちはいつも別々に入るんだった。
席について、
鞄を片付ける。
そして、
机に伏せた。
長い、
長い、
一日。
.
.
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お狐様(プロフ) - 風介の話で涙が溢れてきた(´；ω；｀)素敵な終わり方やね！涙が止まらん(´；ω；｀) (2017年7月2日 14時) (
レス) id: a8648a54a3 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照：Re(プロフ) - イヨさん» よかったです！ありがとうございました＾＾ (2015年4月6日 0時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
イヨ - すごくおもしろかったです エイリア学園の話とかは特に これからも頑張ってください！ (2015年4月6日 0時) (レス) id: 386d561371 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉 照：Re(プロフ) - リュウさん» ありがとうございます！ (2015年3月6日 10時) (レス) id: bb3e171dee (このIDを非表示/違反報告)
リュウ(プロフ) - がんばってね！ (2015年3月5日 22時) (レス) id: ea540936f0 (このIDを非表示/違反報告)
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