検索窓
今日:6 hit、昨日:19 hit、合計:161,708 hit

episode 39 ページ39









「…でも紫耀は紫耀だって分かって、安心した」





「うん」







これからも紫耀らしく頑張ってね、って優しく笑ってくれたAちゃんが、空になった湯呑みを持って立ち上がる。








「紫耀、夜ご飯何食べたい?」








当たり前のようにそう聞いてくれたのは、みんなが帰ってくる前に夕飯の支度をするかららしい。







「えっと…ピ、ピーマンの肉詰めっ!」







「了解(笑)」







「あ、手伝います!」







冷蔵庫を開けて食材を確認し始めたAちゃんの横に立って、取り出されたピーマンとかを抱える俺。









料理とかそんなにしたことないから、言われた通りに動くだけやけど、









「そういえば紫耀ってまだあの食べ方してるの?」







「あの食べ方?」









「うん、なんか合体するやつ」









「あっ、してるわ」







「あれってどうやって食べてるんだっけ?」







「右のほっぺにお肉、左にごはん入れて喉で合体させんねん」








「そうそれだ!思い出した!笑」







「最初はみんなにびっくりされる」








「だってそんな食べ方してるの紫耀ぐらいじゃない?笑」








「癖なんかなぁ〜昔からずっとしてるわ(笑)」








こんな風に話しながらできるなら、料理するのも楽しく思えて。








「「ただいま〜」」







「「おかえりなさい!」」








「ちょうど良かった、今ご飯できたんすよ」








あっという間に時間は過ぎて、いい匂いが鼻腔をくすぐる。









その匂いにつられるように帰ってきたみんなの表情が、Aちゃんの顔を見た途端にホッと緩んだことは…たぶん俺しか気付いてないやろな。

episode 40→←episode 38



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (140 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2138人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

未来奈(プロフ) - なんだかとてつもなく頭を使った気がします。コメントも纏まらずめちゃくちゃでごめんなさい。すごく大好きな物語です。ありがとうございました。 (2017年10月23日 0時) (レス) id: d1bb082a8c (このIDを非表示/違反報告)
未来奈(プロフ) - 過去があって今があって、それで未来が創られていくという事。自分という存在は自分だけで存在している訳ではないという事。自分を重ねたり、別の誰かを重ねたり、古い記憶を重ねたり。。涙を流したり。 (2017年10月23日 0時) (レス) id: d1bb082a8c (このIDを非表示/違反報告)
未来奈(プロフ) - なんて表現すればいいのかわかりませんが。。。一番最初の話からここまで、全て通しで読んだんです。そしたら、すごくいろんな感情が渦巻いたというか、動いた、揺さぶられたというか。自分の在り方について考えさられました。 (2017年10月23日 0時) (レス) id: d1bb082a8c (このIDを非表示/違反報告)
高一女子ジャニヲタ - そんな大きな、大事な事にいつもいつも気付かせてくれるみぃさん、みぃさんの書くお話に本当に本当に感謝です。みぃさんもお仕事やプライベート、お忙しいかと思いますが,このお話は私の大切な道標,心の拠り所です。みぃさんが楽しんで書いて頂きたいと思います(^^) (2017年7月26日 16時) (レス) id: b4e78d5976 (このIDを非表示/違反報告)
高一女子ジャニヲタ - 自分が納得出来る答え、言い訳は見つかりませんでした。けどやっぱり道標になる言葉は今作の言葉でした。やっぱり好きなんやって。好きやから続けられるんやって。人が何て言っても良いんかなって。むしろそれが自分が頑張る一番大きい、誇れる理由になるんかなって。 (2017年7月26日 16時) (レス) id: b4e78d5976 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みぃ | 作成日時:2017年5月30日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。