ひとりじゃないんだ。 (ページ4)

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永劫回帰ページ4

｢･･･真帆！真帆！！｣

目が覚めると、私を呼ぶ声がした。

その人は、私を見るなり大声で泣き叫びながら私をぎゅっと抱きしめた。

『どうしたの･･･？』

沙奈｢どうしたのじゃないわよ！何勝手に死のうとしてるのよ！！私にとってあなたがどんなに大切な人かわかってるの？！あなたはいつも意地を張ってるし、ぶすっとしてるし、腹が立つこともしょっちゅうあるけど、本当は誰よりも人のことを考えてるじゃない。友達のことを考えてるじゃない！私は全部わかってるよ。真帆がどんなに優しい人か。ずっと見てるよ。そんな真帆の優しさが私には必要なの。お願い。･･･だから、、だから、私を置いて勝手に死のうとなんてしないで。
どんなに辛いことがあっても、あなたがどんな状況に置かれようと、私はずっとずっとあなたのそばにいるから。大好きだから･･･。｣

嬉しかった。まさかこんなにも私のことを思ってくれている人がいるなんて、考えてもいなかった。なんだか涙が溢れてきた。どうしようもなく溢れてきた。沙奈と抱き合って赤子のように泣いた。
この時私は決めたんだ。沙奈のために生きよう、と。沙奈がこの世にいる限り、私は沙奈のことを守り続ける。どんなにつらいことが起きようとも、沙奈が今、私を助けてくれたように沙奈を私が助けてみせる。

数日後、

｢岩田剛典です。今まで迎えに行ってあげられなくてごめんね。君の本当の兄だよ。｣

私は名前を変えた。

新しい名前は『岩田理歩』。

第二の人生が始まったんだ。

一瞬一瞬を大切に生きようと思った。

私は･･･

もうこれで幸せになれる、もうこれで幸せになれる、偽りのある家族ではなく、本当に血の通った家族と幸せになれる、、と思っていた。

私は本当に、不幸な人間だ。