キャンディーマン ページ25
NOside
｢恋愛ってモノは素敵だけど、一歩踏み間違えれば"地獄"ね。｣
沈みかけた夕陽が屋上に射し込む。橙色に染まるコンクリート。
長く伸びる影。
屋上には、一人の少女が立っていた。少女の艶やかなツインテールが風に揺れる。
彼女の視線の先、そこには、摩訶不思議なお店屋を訪れた二人の少女がいた。一人は床に倒れ、一人は涙を流していた。
｢……ふぅ。｣
ツインテールの少女─花は溜め息を吐き出した。こうなるであろうことは事前に判明していたのだ。
あの二人に商品を売った花は、この事態を既に予測していた。
同じ"時間を操る"商品を買ったのだから、何かしら"危険"なことが起きる。その確信が彼女にはあった。
だから、学校名も確認したのに、
｢花。｣
と、彼女の名前を呼ぶ声がすぐ後ろで聴こえた。男の声。花は、少しだけ顔を歪めた。
面倒な人が来てしまった。
瞬時にそう思う花。だが、"あの人"に呼ばれたからには返事をしない訳にはいかない。
花は後ろに振り向き、
｢……こうして会うのは久しぶりですね。｣
頭を深く、相手に向けて下げた。それを見て、相手はクスクスと体を小刻みに震えさせた。
花がゆっくりと頭を上げると、目の前には"キャンディー"が居た。
否、正確に言えば、彼の名前は"キャンディーマン"
頭は水色と白のドット柄のキャンディー。体に羽織ったトレンチコート。黒い革の手袋に握られた刃物。
身長は花よりも高く、180は軽くある。
｢相変わらず、人形のように無表情だな。いや、人形よりも無表情だ。｣
折角の綺麗な顔が台無しだな、と笑うキャンディーマン。彼の頭(キャンディー)には目はないのだが、花の姿は確り見えているようだった。
だが、そんなものはどうでも良かった。
一番、気になる…と言っても解ってはいるのだが、此処に"キャンディーマン"が現れた意味だ。
人前に滅多に現れない彼が、高校の屋上でしかも、まだ日が沈む前。
何故、とその花の疑問が解ったのか。キャンディーマンが口を開いた。
｢前に言ったよな、"不祥事"を起こすなって。｣
「まだ、起こしてっ！」
まだ、起こしてはいない。そう言いかけた花の口をムギュッと片手で押さえつけるキャンディーマン。
微かに、キャンディー特有の甘い香りが花に届く。
キャンディーマンは手に持ったジャックナイフをギラリと鈍く光らせ
｢厄介なことになるぜ、あの女たち。｣
(悪魔の忠告をした。
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ネリエル@リリス(プロフ) - その友達さん» その友、ありがとう(*^^*)他の作品の更新も頑張って、完結させるよ！ (2015年8月18日 12時) (
レス) id: fe439ec553 (このIDを非表示/違反報告)
その友達 - ネリエル@リリスさん» 遅れたけど完結おめでとう！！最後のほうとってもこわかったよ...。そして、おもしろっかた！！他の作品の更新、がんばってね！ (2015年8月17日 20時) (レス) id: 9d4239f958 (このIDを非表示/違反報告)
ネリエル@リリス(プロフ) - 紅侍@先輩がイケメンすぎて辛いさん» ありがとうございます、もうそんな風に言っていただけて嬉しくて泣きそうです(涙)私の方こそ、紅侍さんのような素敵な読者様に読んでいただいて本当に良かったです！ (2015年8月15日 21時) (レス) id: fe439ec553 (このIDを非表示/違反報告)
紅侍@先輩がイケメンすぎて辛い(プロフ) - ネリエル@リリスさん» 別に、作者さんの好きなところで終わればいいと思いますよ?本当に、最後までとても面白かったし。この作品の読書になれて、嬉しいです！ (2015年8月15日 17時) (レス) id: d64dcfdbce (このIDを非表示/違反報告)
ネリエル@リリス(プロフ) - 紅侍@先輩がイケメンすぎて辛いさん» コメントありがとうございます。紅侍@先輩がイケメンすぎて辛いさん、あまりお話が続かなくてすみませんでした(._.)ネタがきれてしまいまして……でも、無事に完結できて良かったです。摩訶不思議なお店屋さんを読んで頂き本当に感謝しています！ (2015年8月15日 16時) (レス) id: fe439ec553 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ネリエル＠リリス x他1人 | 作成日時：2015年6月3日 17時
