【あんスタ】レンゲソウをあなたへ【鳴上】

あの子について ページ7

ほんの数日前。


鳴上嵐は遊木真から、七瀬Aについて、いくつか興味深い話を聞いた。



『えっと、演劇科の七瀬Aちゃんだよね？

本人も学校側も公表してないんだけど、あの子、受ける学科を学院側に変えられたらしいよ』



真ちゃんの言うことが、信じられなかった。


中学の時に演劇部に入っていて、それが楽しかったから演劇科に入ったんだとアタシは先生から聞いていたから。


あの子には才能もあるし。



『当初は普通科を受ける予定だったらしいんだけど、七瀬さんの演劇部引退公演を見て、学院側が親を説得して演劇科を受けさせたみたい。

七瀬さん自身、親が願書に間違えて演劇科って書いた…で通してるみたい』



確かに、アタシが聞いたのもそんな感じのことだった。


でもまさか、学院側が志望学科を変えさせたなんて。



『まあ七瀬さんの才能は突出してるしね。

あ、もう一つ。

七瀬さん、とある一年生にラブの方で好かれてるらしいよ』


『うぇっ？』



反射的に悲鳴とも言えない声が出た。


とある一年生にラブの方で好かれてるってどういうこと！？


たしかにこれ以上ないほどのいい子だけど。


すごく優しい子だけれど。



『七瀬さんと恋人役を演じることが多い子でね、えっと名前は…あ、島崎優雅くん、だったかな？』

島崎優雅→←鳴上嵐

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