約束だから。…ht ページ9
蘇る記憶。
海が見える丘の上。
桜の木の下で彼奴はいなくなった。
赤く染まった脇腹と小さく上下する胸。
あ「私を刺した人を恨まないで……。
あの人はきっと人の愛しかたが分からないと思うの。」
ひ「無理だ…俺には…。」
あ「毎日、ここにきてくれれば、私充分だから。
ね？だから、どうか、憎まないで。」
俺にはどうやったって無理な話だ。
嗚呼、今でも思い出すだけで腹が立つ。
やられたらやりかえすのが当たり前な俺にとっては本当に『つらい』
だがそんな惨い仕打ちを要求するAはもういない。
ひ「A、今日もきたよ。」
小さな花束、それから彼奴が好きだったお菓子を持ってきた。いつでも俺の居場所は彼女の側なのだ。
ひ「いい場所だよな、ここ。海は見えるし
桜は綺麗だし、風も気持ちいいし。」
よっこらせと粗末なAの墓の隣に座る。
その時、後ろからひとの気配がした。
ひ「……誰？」
「通りすがりのただの男です。ここ、綺麗なのでたまーに来るんですよ。」
一人で居たいという言葉を飲み込む。
隣、宜しいですかなんて言われたら断れない。
…………コネシマだったらどうだか知らないが。
「お兄さんは何故ここに？」
ひ「……そこに墓あるだろ。」
男はちらりと墓に目をやると「ありますねぇ。」と一言。
ひ「俺はその墓の中にいる女の恋人。
彼奴が寂しくないように、俺も寂しくならないように、ここにきて話して帰る。」
素っ気なく言うと「そうですか……。」と小さく言うだけ。
なんでこんな話を、こんな奴にしなきゃならないんだ。
「その殺された女性、なんか言ってました？」
反射的にピクリと刀の方へ動く指先を制し
相手をこれでもかと睨み付ける。
ひ「……『私を刺した人を許して』。」
「………許します？」
そんなに聞きたいのか？この男。
俺がなんと言われてるか知らない訳ではないだろうに。
ひ「その言葉がなかったらお前の首、
今ごろついてねぇよ。」
「去れ。」そういうと男は
静かにその場から消えた。
ひ「これでいいんだろ？A。」
風で木の枝がさわさわと鳴るばかり。
今日も今日とて、花を吐く…sha→←少しくらいかまって…tn
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夜闇(プロフ) - 羅威那さん» 見ました...ありがとうございますかなり吐血並でした(^q^) (2018年3月22日 18時) (
レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - 夜闇さん» そう言っていただけると嬉しいです。続編で鬱の溺愛かいた(つもり)なので良かったらぞうぞ！ (2018年3月22日 18時) (レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
夜闇(プロフ) - 羅威那さん» いや！やってくれるだけでも十分優しいです！！ (2018年3月22日 13時) (レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - 夜闇さん» そんな事ないですよwお話し思い付き次第更新ということは後回しになるかもしれないんですよ？本当に優しかったらリク消化を最優先ですからw (2018年3月22日 10時) (レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
夜闇(プロフ) - 羅威那さん» はい！全然大丈夫ですよ、ありがとうございます、作者さん優しすぎです惚れます... (2018年3月21日 21時) (レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
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