その女性、未亡人につきご注意を…em ページ7
「お次のワインはどういたしますか？」
ウェイターがこちらに話しかける。
エ「そうですね………では、次の料理に合うものを二つ。それで宜しいですか？Aさん。」
あ「はい。」
にっこりと微笑んだのを確認し、ウェイターに目配せをする。「かしこまりました」と恭しく頭を下げ去っていく。
エ「こういうときは変に気取らずに任せるのが正解です。自身の口に合わなかったときの怒りを何処にもぶつけられませんからね。」
彼女は可笑しそうに、しかし目を瞑ったまま言う。
あ「エーミールさん程の方でも怒りをぶつけるんですか？」
エ「そうしたくなるだけですよ。」
想像出来ません、意外です。そう言って口に手を当ててクスクスと笑う彼女はとても美しい。
口説きたいのは山々だが簡単にはいかないのだ。
なにせ彼女は未亡人。指には懐かしそうに眺めている指輪をはめている。
きっと、忘れられないのだろう。
時折視線を落としてはため息を落とす。
エ「幸せ、逃げてしまいますよ。」
傷つけてしまうかもしれない。けれど、これ以上彼女に辛そうにため息ばかりついてもらいたくない。
しかし、彼女は此方を見つめて言う。両腕で頬杖をついて。
あ「じゃあ、貴方が幸せにしてくれればいい。」
吃驚して目を見開く。彼女はニコニコと笑って「駄目？」と一言いうだけ。
忘れられない人が居るのではないですか？
と聞けば、その人はもう居ないもの。
私にはもう、貴方しかいないもの。と熱の籠った視線が嘘ではないと訴えてくる。
エ「……私でいいのならいくらでもAさんが幸せになる手伝いをしますよ。」
そう言えば、良かったと微笑まれる。
まるで、欲しかったおもちゃを手にいれた
子供のような無邪気さがある顔で。
あ「未亡人が恋をしてはいけないなんてルール、どこにもありませんよ。そうでしょう？エーミールさん。」
エ「そうですね。全くもって、その通りです。」
どうやら落とそうと思っていたのは存外私ではなく彼女なのだったのでは、そう思った。
────────
ただひたすらに、
物腰の柔らかいエーミールさんを書きたかった。
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夜闇(プロフ) - 羅威那さん» 見ました...ありがとうございますかなり吐血並でした(^q^) (2018年3月22日 18時) (
レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - 夜闇さん» そう言っていただけると嬉しいです。続編で鬱の溺愛かいた(つもり)なので良かったらぞうぞ！ (2018年3月22日 18時) (レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
夜闇(プロフ) - 羅威那さん» いや！やってくれるだけでも十分優しいです！！ (2018年3月22日 13時) (レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - 夜闇さん» そんな事ないですよwお話し思い付き次第更新ということは後回しになるかもしれないんですよ？本当に優しかったらリク消化を最優先ですからw (2018年3月22日 10時) (レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
夜闇(プロフ) - 羅威那さん» はい！全然大丈夫ですよ、ありがとうございます、作者さん優しすぎです惚れます... (2018年3月21日 21時) (レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
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