勝負…gr ページ16
素敵なジャズが流れる隠れ家的なバー。
仕事が終わると私はいつもここで飲む。
勿論、カウンターで。
あ「マスター、聞いてよ。」
『はいはい。なんですか？』
この通り、マスターとは長い付き合いで
シェイカーを振る姿が格好いいナイスミドル。
でも、今日はそんな素敵な雰囲気さえ楽しめそうになかった。
あ「フラれたの〜、あっちから告白してきたのに。」
『おや、またですかAさん。
男運のなさは相変わらずですねえ。』
あ「ほーんと、やんなっちゃう。事前に私
酒飲みだよって言ったのに。
それでもいいって言ったのは何処のどいつよ。」
酒が入ったグラスをからんからんと回す。
氷が照明の光を反射させ輝いている。
すると数席離れたところから「マスター」と低音の声が聞こえる。
マスターが移動する気配を感じながら残りの酒を煽る。
嗚呼、マスターがシェイカー振ってる。
さっきの低音はカクテルを頼んだようだ。
『はい、Aさん。彼方の男性から。』
あ「は？」
キールというカクテルを差し出され戸惑う。
バッとマスターの手の先を見るとそこには
黒いスーツに身を包んだ金髪の男性が。
私の視線に気付いたのか顔が此方を向く。
その顔は整っており燃えるような赤い瞳を持っていた。
あ「カクテルと同じ色してる。」
ほけっとしていると男性は席をたちこちらにやってくる。
グ「隣、失礼するぞ。」
あ「ど、どうぞ。」
グ「……フラれたらしいな。」
なんて失礼な人だろう。しかもニヤニヤと笑って。
あ「……初対面に失礼だと思いませんか？」
グ「嗚呼、すまない。大きい声で話していたんでな。平気かと思ってしまった。」
まあ、大きい声だったことは認めよう。
にしても失礼だ。
グ「ま、俺にしては好都合なんでな。」
あ「一体、どういう…。」
すると一層顔が近づく。
睫毛長いなぁ、ふわりと香ったかおりがいい匂いだなんて思ってしまった。
グ「俺はお前に惚れた。だから、その瞳も、髪も、白い肌も
心も、全て俺のものにしたい。いや、
俺のものになる。」
あ「……相当な自信家なんですね。
失礼男のおんなになるつもりなんてないですけど。」
挑発的に笑えば向こうもニヤリと悪い笑みを浮かべた男は言うのだ。
グ「上等だ、面白くなって来たぞ。」
「絶対おとしてやる。」
「絶対おちてやらない。」
そんなやり取りをマスターは笑って見ている。
私は、顔が熱かったが、きっとそれは飲み過ぎたせいだと誤魔化した。
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夜闇(プロフ) - 羅威那さん» 見ました...ありがとうございますかなり吐血並でした(^q^) (2018年3月22日 18時) (
レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - 夜闇さん» そう言っていただけると嬉しいです。続編で鬱の溺愛かいた(つもり)なので良かったらぞうぞ！ (2018年3月22日 18時) (レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
夜闇(プロフ) - 羅威那さん» いや！やってくれるだけでも十分優しいです！！ (2018年3月22日 13時) (レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - 夜闇さん» そんな事ないですよwお話し思い付き次第更新ということは後回しになるかもしれないんですよ？本当に優しかったらリク消化を最優先ですからw (2018年3月22日 10時) (レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
夜闇(プロフ) - 羅威那さん» はい！全然大丈夫ですよ、ありがとうございます、作者さん優しすぎです惚れます... (2018年3月21日 21時) (レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
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