月が綺麗ですね…tn ページ1
カタカタカタと響くキーボード音。
会社で悲しく残業パーティー。
あ「今日も私は社畜よ〜〜」
ト「なに変な歌うたっとんねや。」
やれやれと言った表情で残業仲間のトントンに軽く突っ込まれる。少し悲しい………。
あ「いや、人間精神が不安定になると可笑しくなってしまうさ。許してくれ。」
ふと窓の外を見ると冷たく輝く月が見える。
私は内緒で買ってきたお酒の缶のプルタブを開ける。
パシュッという音に驚いたのかトントンが目を見開く。
ト「おまっ……それ酒やんか。仕事中やぞ。」
あ「だって、二人しか居ないし…ほら君にもあげるよ。共犯しよう。共犯。」
やれやれと言った表情をしながらも受け取るトントンはやっぱりいいやつだと思う。
ガラガラと窓を開けて酒を飲む。顔に当たる風がひんやりとして心地がいい。
後ろから椅子に座っているトントンの声が聞こえる。何を言っているか分からなかったがきっと残業になったことをぼやいているんだろう。
あ「トントン、こっちに来て一緒に月見酒しよう。」
ト「いや、ええわ。こっからで十分。」
なんだか彼の満ち足りたような声を聞いて安心した。
この状況が嫌ではないということが分かったからだと思う。ふふっと笑うと「なんや」と言われた。
少しだけ、と決めていた酒の缶は一本一本と増えていく。酔いも回ってきて少し身体が火照ってきた。それは彼も同じだったようだ。
ト「月、綺麗やな……」
彼がぼそりと呟く。そうだねぇ。と返すと
あからさまムスッとした声を出す。
ト「こっちちゃんと向けや。」
言われた通りトントンの方を見ると彼の目は月ではなく私を向いている。何も言えないでいるともう一度彼が口を開く。
ト「月、綺麗やな。」
ドキリと心臓が音を立てる。
わざわざ顔を向けさせて、同じ台詞を言って。
期待してしまうじゃないか。
あ「君が思っているより、月って汚いよ。
裏側とか。クレーター沢山だよ。」
ト「それでもええねん。
そもそも、二面性無い奴なんかおらんで。」
身体中の熱が顔に集まっていくようだ。
あ「……酒の勢いでした。なんて言ったら許さないよ。」
ト「絶対そんな事ないから安心せえ。」
たまには残業パーティーしてもいいかもしれないなんて思った。
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夜闇(プロフ) - 羅威那さん» 見ました...ありがとうございますかなり吐血並でした(^q^) (2018年3月22日 18時) (
レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - 夜闇さん» そう言っていただけると嬉しいです。続編で鬱の溺愛かいた(つもり)なので良かったらぞうぞ！ (2018年3月22日 18時) (レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
夜闇(プロフ) - 羅威那さん» いや！やってくれるだけでも十分優しいです！！ (2018年3月22日 13時) (レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - 夜闇さん» そんな事ないですよwお話し思い付き次第更新ということは後回しになるかもしれないんですよ？本当に優しかったらリク消化を最優先ですからw (2018年3月22日 10時) (レス) id: eebf109561 (このIDを非表示/違反報告)
夜闇(プロフ) - 羅威那さん» はい！全然大丈夫ですよ、ありがとうございます、作者さん優しすぎです惚れます... (2018年3月21日 21時) (レス) id: 4ac3d00286 (このIDを非表示/違反報告)
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