秘密の勝負…zm,em ページ21
だむだむと体育館に響くバスケットボールの音。そしてパシュッと揺れるネットを自慢するように私の名前を呼ぶゾム。
「A！どうやった？見とった？」
「見てたよ〜。」
「嘘やん！エミさんと英単語帳見てたの知っとるからな！」
クシャリと髪をかきあげて私たちがいるステージに上がってくるゾム。明日から試験勉強期間なのにずいぶん余裕そうだ。
「ゾムさんも勉強したらどうですか。」
「嫌や。テスト前最後のバスケやれる日やもん。」
くるくるとバスケットボールを回転させたりして遊ぶゾムはえがおで、とてもきらきらしている。でも私たちが勉強しているのをみて渋々という感じで鞄の中から勉強道具を取り出した。教室で勉強すればいいものを私たちはわざわざ体育館のステージで教科書やらノートやらを広げている。
「あ、Aさんそこ間違ってますよ。」
「え？」
「ほら、その計算式です。プラスとマイナスが逆です。代入したときよく忘れてるので注意ですね。」
「ふーん…エミさんの教え方ってわかりやすいなあ。」
運動はからっきしなエミさん。だけどこういう時はすんごく頼りになる。知的で、読んだ本の感想とか教えてくれる。その時の楽しそうな顔はまるで子供みたいに無邪気だ。
「Aとエミさんばっか話しててずるいんやけど。」
「じゃあゾムも落書きばっかしてないで勉強したら？」
ノートに描いてあるミュータントにやじるしでブタだとか馬だとか書いてある。スポーツのセンスはぴか一だけど絵のセンスはないらしい。
「今度は何かいてるの。」
「猫。」
「絶対違うじゃん。」
やいのやいのと話す私たちを見て少し拗ねた顔をしたエミさん。声をかければなんでもないと言いつつ声のトーンが少しくらい。
「今日は俺の勝ちやな。」
「明日は勝ちますから。」
二人は私に関する勝負をしているらしい。前から勝負の内容を聞いているのに全く教えてくれない。でもなんとなく、私の興味どれだけ引けているかだとは思ってる。
「なあA！帰りアイス買ってこうや。」
「ああ〜…ええですねえ。」
「あ、私モナカがいい。」
急いで勉強道具をしまって体育館を出た。
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羅威那(プロフ) - 兎餅さん» ただいまリクエスト消化滞っておりまして…いつ書き上げることができるか分かりませんがそれでもよろしければ… (2022年4月28日 23時) (
レス) id: c967219d95 (このIDを非表示/違反報告)
兎餅 - sinpさんが、ヤンデレ化して夢主を閉じ込める系のって、書けますか……？ (2022年4月24日 7時) (レス) id: 1c6f84240e (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - ありがとうございます！お待ちしてます！ (2020年3月14日 3時) (レス) id: 525527bd5b (このIDを非表示/違反報告)
羅威那(プロフ) - ひかるさん» ひかるさんリクエストありがとうございます。最近思うようにかけず、更新が滞っておりますがそれでも良ければお待ちいただきたく思います。 (2020年3月13日 22時) (レス) id: ac81da58c3 (このIDを非表示/違反報告)
ひかる(プロフ) - knさんが嫉妬してる感じのお話読みたいです…！！ (2020年3月9日 21時) (レス) id: 525527bd5b (このIDを非表示/違反報告)
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