story Other 二回目の棒立ち ページ14
「いや、凛と北条は違うだろ？」
返ってきた言葉は私には理解ができなかった。
円堂守は続ける。
「凛は凛のやり方でここまで来たんだし北条は北条のやり方でいいんじゃないか？
俺、事情とかよくわかんないけどとりあえずサッカーやろうぜ！
サッカーってスッゲェ楽しいんだ！」
私が今立っているのはサッカーのフィールド。
今回私のことを連れてきたのは円堂守。
「北条はディフェンスやってみてくれよ！」
円堂守はそういうと、私のことを一度立たされた場所と同じゴール前に立たせた。
また、やり方も何にもわからなくて棒立ちでいるんだろうな。いつもそうだった。
私のことを遊びに誘ってくれるもの好きな優しい人間は何人もいた。
だけれどやり方はさっぱりわからないし、そこに、その場に連れていかれたってやったこともない、ましてや見たこともないものを一緒にやろうだなんて無理だ。
そこまで私に気を使えという訳じゃない。やり方を聞かない私にも非はあるだろう。
だけど、私はわかる。
大体のものはその場所に行くだけで自分がやりたくないと思うものがある。だから私はなにもしない。
そうして、輪は崩れていくんだ。
結局は自分で壊している。
『なんか、やなこと思い出したな……』
そうやって色々考えているうちにも私の目の前にボールを蹴り進む色黒ロン毛とイナズママークのフェイスペイント。
わかんないし。
私は道を譲るように二人からスッと離れた。
周りから不安の声が聞こえる。まただ、まただ。だからやりたくない。チームプレーなんか大嫌いだ……
「ほーじょーー！！！惜しいぞ！次はボールに向かって走ってみろよ！！」
突然名前を呼ばれて驚き肩が跳ね上がる、声の主は円堂だった。
ゴール前から歯をニカッと見せ笑ってこちらに手を振っている。
なんかはじめてだ、こういうの。
ヤバい……ちょっと嬉しいかもしれない。
また、私に向かって今度は色黒ロン毛が走ってきた。
『今度はボールに向かって…………走るッ……』
_____
___
_
ピピッピピッと眠りを遮る電子音が響く。
『……ん』
私はモソリと布団をめくりベッドから起き上がった。
なんだか久々に少し面白い夢が見れた気がする。嫌いだったはずのことでちょっとだけ嬉しくなる夢。
『気持ち悪い夢だったな…………楽しかったとは思うけど。』
… … … … … …
以上で番外編は完結です。
北条さんに少しでも楽しかったと思える時間を作りたいなと思いこのような感じに書き上げました。ありがとうございました！
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��(プロフ) - 杳覇さん» ！！！！！ありがとう！！！(歓喜)北条は自分と人を比べてしまう癖があって…！！(自分の癖でもある)くらはのも本当に最高過ぎて画面の前でﾆﾏﾆﾏしてました(ｷｯｼｮ)ホントに文の書き方がうまくて頭のなかでみんな動いてたよ((( (2020年12月9日 20時) (
レス) id: 937d8618c2 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - 最高……でした……！！(言葉にならない) (2020年12月9日 18時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - あああああああ蓬莱ちゃんと自分を比べる北条ちゃんにうるっとくる……！！！(衝動が抑えきれずコメントしてしまった) めちゃくちゃ面白いやばい大好き！！！！ (2020年12月8日 18時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
��(プロフ) - 杳覇さん» ありがとう〜！！3話くらいになる予定………やったーーーーー！！！！！画面の前で期待して待ってる！！！！！！！ (2020年12月5日 17時) (レス) id: 937d8618c2 (このIDを非表示/違反報告)
杳覇(プロフ) - キターーーー！！！！ 楽しみすぎるちょっと待って私も書く！！！！ (2020年12月5日 16時) (レス) id: 37d55cd9aa (このIDを非表示/違反報告)
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