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頑張りすぎは良くない、と阪本が一段と優しい声で言う。

お前そんな声出せたんか。変な声しか出されへんと思ってた。ビックリやねんけど。

眠さも相まって、私はとうとうあくびが出た。相当大きいあくびだ。阪本、と名前を呼ぶ。



「んー?」

「ずっと頭撫でといて」

「はいはい」

「ぜったい……」

「はいよ。」


んーと唸りながら私はその場にうずくまった。

阪本の大きくて暖かい手が、私の髪を撫でる度、言い表せない落ち着きを感じたのだった。











「……ん、」

「あ、起きた」


おはよう!と聞き覚えのある声が耳を貫いた。だれ……と寝ぼけて顔を上げると、お前の大切な同期やろ!と腹立つ笑顔が私を襲う。


「中谷……?」

「おう、中谷や!」

「阪本は?」

「辻さんときんちゃんとどっか行ったで」

「薄情者……」


もういいわ。眠気も冷めたし。

そうやって起き上がる。ぼーっとするが、まあ、時間を置けば視界もクリアになってくるだろう。


「中谷はなんでここに?」

「いや、公演の合間……暇やっただけ」

「あ、そう」


ふーん……と呟いて、少しぼーっとする。中谷も何も言わず、スマホをいじっている。

……あーアカンなコレ。あかん、普通に眠いわ、

パンパン、と顔を叩いてみるが、痛いだけで目はスッキリしない。はぁ、とため息をついて首を何度か回す。


「……A?」

「……、ん?」

「寝てたやろ」

「寝てない。寝てない……」

「阪本から聞いたで。2時間しか寝てないんやろ?」


もっかい寝たら?と中谷が心配そうな顔で覗き込む。その顔を無下にするには少し私の良心がありすぎた。


「そうやなー」


ぎゅっと諦めて蹲るが、如何せん何か足りない。

あーもう、と思いながら、少し顔をもたげて、中谷を上目遣いで見た。


「なかたに」

「ん?」

「頭、撫でて欲しいねんけど」

「えっ?」


え、え、どういうこと……?とあまり意味を理解していない中谷に、いいから、と催促する。うんん、と中谷は唸って私の頭に手を置いた。

阪本とはまた違う感触。暖かいのは変わらないけど、中谷の方が手のひらが柔らかい。

髪の繊維をツツツ、と無意識に撫でる仕草が、また私を夢の世界へ誘う。


「こ、これでいいの?」

「うん……ありがとう……」

「なんか子供出来たいみたいやわ」

「……」

「え、もう寝た。早」

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設定タグ:よしもと漫才劇場 , 短編小説 , お笑い芸人   
作品ジャンル:ラブコメ
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(プロフ) - 244yukaさん» わざわざありがとうございます〜!(˶◜ᵕ◝˶)もちろんです!!!!書かせてください!!!! (2022年8月30日 0時) (レス) id: a6a9c1ba3f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - まっしゅさん» はじめまして〜!コメントありがとうございます₍ᐡඉ ̫ ඉᐡ₎♡阪本さん少ないですよね…もう供給無さすぎてカラッカラですよね……いつでも涸れたら遊びに来てくださいね……マユリカさんメインになると思うので……! (2022年8月30日 0時) (レス) id: a6a9c1ba3f (このIDを非表示/違反報告)
244yuka(プロフ) - あ!えと本日のお酒のステージで踊って、です!! (2022年8月30日 0時) (レス) id: 14faa5d2a0 (このIDを非表示/違反報告)
まっしゅ(プロフ) - 初めまして!阪本さんのお話を書いている方をなかなか見つけられなかったので、とても嬉しいです(;_;)また書いてくださると嬉しいです、!! (2022年8月29日 23時) (レス) id: 4cd9671825 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - たまごさん» そう!!そう、中谷さんマジでないんですよ……少ないんじゃなくて、ないんですよね……大丈夫、私がその場所を作ります……(???)いつでも戻ってきてください₍ᐡඉ ̫ ඉᐡ₎シチュエーションリクエストも待ってます🫶 (2022年8月29日 22時) (レス) id: a6a9c1ba3f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年8月27日 1時

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