memento mori

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｢まあ、先輩の俺がこんな事言うのも変な話やけど、別に気にせんでええで。

仮におもんないこと言っても、仕事ちゃうんやからそんなにストイックにならんでいいし、A後輩の中で頭一つ抜けてるし」



ちゃんとおもろいんやから、安心してもいいと思うで。ちゃんと着いてけてるよ、と


こちらをじっと見つめられて言われる



思わず、嬉しくて口がニヤける



｢え、えっ？そ、そうですかあ？｣


｢うん。堂前さんも言ってたけど、俺も酒強いってイメージだけじゃなくて、普通に飲みに行きたかった｣



俺だいぶ人見知りやから、あんまし行かれへんかったけど、と首を回しながら言う



｢なんか喋ってて苦痛じゃないって言うか……もしかして聞き上手って言われる？｣


｢そう……かもしれないです｣


｢あ、やっぱり？なんか遠慮なく喋れんねんな。いやまあ、言うてちょこっとしか喋ったことないけどさ｣



アカンな、俺酔いすぎ、とケラケラ笑って立ち上がる


｢なんか困ったら俺の方見てくれたら……中谷ほど盛り上げられへんけど、バトンぐらいは渡すわ。絶対とは言われへんけど｣


なんなら横行ったろか？と首を傾げるので、その可愛さにやられて、勢いではいって言っちゃった。


あんなあざといことも出来るんや……売れてる人ってほんま凄いな



















｢あー！やっと帰ってきた！｣


心配したでーと堂前さんが下唇を突き出す。すみません、世界救ってて、なんて小ボケをかますと、


俺もスライムに襲われかけました、と真顔でノッてくれる



｢いや、打ち合わせしたにしてはおもんなさすぎるやろ｣


｢打ち合わせ無しなんですよねーこれが｣


｢Aが変なこと言い出すから俺ブワッて汗出てやばかったわ｣


｢今のはAが悪いな笑｣


｢てへへ｣



よいしょ、と私の横に座る阪本さんを見て、中谷さんが声を上げる



｢おいおい笑 酔いすぎやお前！どこ座ってんねん。お前の席ここやろ？｣


｢ん？……いや、うん、俺ここがいい｣



いや言い訳下手か！！


私の内なるツッコミ神が叫んだ


いや、言い訳下手すぎひん！？もうちょっとなんかこう……言い方あるでしょ！？


っていうか、何もなかったことを匂わすならそんな照れちゃイカンやろ！！顔真っ赤やん！！なにガチ照れしてるんこの人！？

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