音楽の天才と運命を縛られた少女 Part2

二階北使用人室の鍵 ページ2

キィィー…

貴「し、失礼しまーす…」

ミ「…」

ここは、二階北使用人室にいます。

…怖い、です。はい。

貴「んー、特に何もないけど…」

ミ「……」

ボッ

貴「へっ！？」

いきなり、物が燃える音がして、私は慌てて後ろを向く。

ミ「…何」

貴「な、何でクマちゃん燃やしてるのーー！」

ミ「メモの通りにやっただけだ」

ズイッ、とメモを差し出されて、除きこむ。

貴「………分からない」←

ミ「…((怒」

貴「あ…わ、私は、ここら辺うろうろしてるから！謎解きはお願いねっ！」

あ、危うくミシェルを怒らせるところだった……

ズキッ

貴「…ッ！」

頭を押さえて、近くにあった壁に手をつく。



『A…』



貴「う……」

ズキズキと頭が痛み、共に吐き気が襲ってくる。



『貴女なんか、いなければ！』



『消えればいいのよ！』



貴「や、めて……っ」

壁に背中を預け、ズルズルと座り込んでいく。



ミ「A…？」



貴「…っ！」

顔を上げると、片手に鍵盤を持った、ミシェルがいた。

貴「あ……」

ミ「……早く立って」

貴「ご、ゴメン…もう、終わったの？」

ミ「うん」

貴「早かった、ね…」

フラ、と足元が揺らいだ。

トサ。

貴「あ…。ありがと…」

ミシェルに支えられたのに気付き、私はお礼を言う。

貴「早く、クロエのとこいかないとね…っ」

ミ「無理…しないでいいから」

貴「へ…？」

軽く首を傾げると、ミシェルが「やっぱり…」と言った。

貴「え…？」

私は「？」と、頭を悩ませた。

クロエの家族→←まずは…追加設定w

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