もう一度恋してみませんか？２【K・N】 (ページ39)

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『Aは二宮和也の所に行くところじゃないのか。雅紀は今日の午後は武山先生の新作の打ち合わせじゃないのか。それなのに今頃出社かよ。潤はもうすぐ会社で打ち合わせだろ。お前らチンタラしてないで、早くしろよな』

翔が矢継ぎ早にみんなのスケジュールを口にする。

『翔さん相変わらずだねえ。編集部みんなのスケジュールが頭に入ってんだ』

『みんなではない！。編集者が中心だ。事務の方までは流石に手が回らないから、これに書いてある！』

と、ニヤリと笑ってシステム手帳を自慢げに取り出して見せる翔。

『本当翔ちゃんは凄いよね。
俺らのお母さんみたいだよ』

雅紀が翔を褒めたら

『本当だよ。でも女の子の扱いは下手だけどね』

松本くんがニヤリと笑いながら言うから、雅紀に褒められてドヤ顔していた翔が唇尖らせてムッとした顔になる。

『潤、お前はまたそんなことを言う』

『まあまあ翔ちゃん、潤ちゃんの言う事もあながち間違ってはないよ。』

って雅紀も茶化すから

『お前らふざけんなよ！』

翔が怒鳴るけど、それがもう馬鹿らしいほどのジャレ合いだから

「はいはい、わかりました。
好きなだけワチャワチャしてなさいよ。
私、二宮先生のお昼ご飯に間に合わなくなるから行くね」

3人に向かってそれだけ言うと歩きだした。

背後から、『Aちゃん、無理しちゃだめだよ。身の危険感じたら逃げるんだよー！』

松本くん、身の危険って。

確かに、二宮先生のキスは身の危険…
バレた？
いやいや、それはないでしょ。

『潤！。お前はまた余計な事を！』

『そうだよ。潤ちゃん、そんな心配しなくても大丈夫だよ。二宮先生はそんな事しないから』

雅紀が言うけど

いや、そんな事されてますけどって、内心ヒヤヒヤしてる。

『余計じゃないよ！。実は翔さんが一番心配してるくせに！。』

松本くんが切り返す

『え？。そうなの？翔ちゃん心配性？』

『ああ！もう！マジでうるせー！好きに言ってろ。俺は先に行くからな。A！。万が一何かあったら連絡しろよ！』

『連絡したら、翔さんがすっ飛んで行くってさ』

『Aちゃん、きっと大丈夫だけど、その時は俺も行くからねー！』

なんて、また大きな声で3人でずっとごちゃごちゃやってるから、もう無視して地下鉄に向かった。

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