第三の扉 ページ4
扉の向こうから現れた人。
その人とは…!?
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その人は、全身を黒い布で覆っていた。
顔ははっきりと見えなかったが、その整った服装と髪型を見てひと目でわかった。
駅で別れたとき一緒にいた、麻野一樹だ。
麻野の家は、ある財閥のお屋敷で、いわゆる富豪である。
そんな麻野も、同じ大学2年で、この会に参加していたのだ。
「麻野…?」
板見は、麻野の黒い布を剥ぎ取った。
体を起こした麻野の顔は、真っ青だった。
「どうした…?そんなに顔真っ青にして…」
「君たち…気付かなかったのかい!?あの化物に!!!」
脱出することに夢中だった山咲たちは、そんなものがいたことにも気づかなかった。
「ばっ…おま、何言って…!!」
板見がそう言おうとしたとき、
「きゃああああああああああああああ!!!!!!!!」
前の方から山咲の悲鳴が聞こえた。
「どうした!?」
先に部屋に入っている山咲は、
「は、早く来てぇえええええええーー!!!!!!」
と叫んだ。
はっと我に返った麻野は、まさかと思って後ろを振り向く。
そのまさかだった。
後ろには、前の部屋の化物とやらが立っていた。
「早く行ってくれーーーーー!!!」
さすがにまずいと感じたのか、板見たちは、すぐに扉の中に入っていった。
☆
全員が部屋に入った時にはもう後ろに化物は見えなくなっていた。
「とりあえず安心だな。」
「今何番目の扉?」
藍川が聞くと、矢野が数えて、答えた。
「えーっと…初めの部屋がさっきのボタンの操作の模索で、さっきのは通路だったから…2番目…かな?」
「いや、3番目だよ。通路に一つ扉があって、それはもうくぐったからね。」
「そ、そうなんだ。」
会話が一通り済み、部屋が再びシーンと静まる。
「ね、ねぇ」
その沈黙を破るように矢野が話だそうとしたその時、
ドカンっ
どこかで何かが爆発する音が聞こえた。
「な、なんの音!?」
全員が動揺している中、麻野だけが冷静だった…
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ゆーる(プロフ) - 西木野 にこさん» ありがとうございます!!コメントの返し方がわからずやっとのことで返信できました(/Д`;これからも読んでくださると嬉しいです(^^♪ (2015年6月22日 17時) (レス) id: 39d7a499b3 (このIDを非表示/違反報告)
西木野 にこ - プリ画で見ました!この小説面白いですね。これからも読むので最新楽しみにしています。がんばってください。 (2015年5月8日 22時) (レス) id: ecb3bd9349 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆーる | 作成日時:2015年5月6日 20時