【本編】迷い犬の鬼殺奇譚・改【リレー小説】

.神頼み【二葉亭鈴子路／桜犬】 ページ31

どこぉ！何処なんじゃい、猟犬メンバー達ぃ！
というか、猟犬以前に他の人とも会わないのですけど。


私、何処へ行っても人に出会えない！若しかして私だけ此処に飛ばされたとか無いよねぇ…私なんかやらかして無いよね。ね！


……いや、これまでの自分を振り返って、99％私やらかしてるわね。こういうときに限って、私は大きな過ちを犯す。……まあ、それは置いといて…良いのか分からないけど、一応置いといて。


普通に、寂しいなぁ…………


敵でも化け物でも、不審者でも誰でも良いから会いたい。出来れば、猟犬の可愛い可愛い女の子達に会いたいんだけど。でも、欲は言っちゃいけない。こういう時は……


私はずっと動かしていた足を止め、葉っぱが生い茂って、あまり見えない空を見る。それから、手を口元に当てて、出来るだけ大声で叫んだ。


｢あ〜、神様、都合の良いときだけ信じるのは、人間だからご愛嬌ということで！すみません、お願いします、私と誰かを赤い糸で結んで下さい！……あ間違えた赤い糸は運命の人だ。えーっ……と、誰かと私を引き合わせて下さ〜い！｣


と。


やっぱり最後は神頼みだな、うん。



これで何か出会いがありますように。



私はそれからパンパンと手を叩いた。



そのときだった。



誰かに肩をちょんちょんと触られたのだ。

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