#18 Bud ページ19
「…何か、急に頼んで悪かった。じゃあな」
「いやいや、そんな事無いよー♪むしろレイ君から誘われたの何か嬉しかったよ、ありがとね♪」
それから数時間後、ハイカラスクエアの最寄り駅。
収穫があったのかは不明だが、自分からバトルすると言い出したレイの一日が終わろうとしていた。
胸の辺りに小さく手を上げるレイが改札の奥に消えたのを見届けると、アロハは駅の外に出る。
「アイツ、帰ったのか?」
「うん、家が近いとは言えないんだって」
「なるほど…」
広場に戻ったアロハは、残っていたライダーとアーミーと言葉を交わす。
しばらく沈黙が流れたが、ふと携帯をいじっていたライダーが口を開いた。
「…なぁ」
「んー?どした?」
アロハの反応に、ライダーは小さく呟く。
「アイツ…何なんだ?」
「『アイツ』?」
「…レイの事か?」
首をかしげるアロハを横目に、アーミーは察した様子で言った。
「あぁ。見ててもやってても思ったんだが、アイツ…」
本当にバトル行ってなかったのか?
「らしいよ。興味無かったというより、避けてたっぽいけど」
「は…?」
有り得ない、といった表情をするライダーを見て、アーミーも同調する。
「何?その割には立ち回りの安定感と反応速度が…」
「そうなんだよ。でも今はガチマも行ってないんだって」
そこでしょ?気にしてんの。アロハはライダーにそう言ったが、ライダーはまだ何か気がかりな事があるのか眉を寄せたまま。
「いや…それだけじゃねぇ。確かにアイツは総合した立ち回りだけなら周りより上だ。ただ…」
「?」
「なんか、動きが固いんだよ。相手にチャーがいると余計な」
アイツ、自分で自分の立ち回りを制限してる気がしたんだ。
「言われてみれば…何か、言い難い違和感はあったな。言葉にはしづらいが…」
(立ち回りの、違和感、ねぇ…)
分かるよ。オレ、あの1対1からずーっと思ってる。
(だって、“アイツ”はさ──)
どこか遠くを見つめながら、アロハはその先の言葉を飲み込んだ。
□■□■□■□
Bud:蕾
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栞音@超多忙(プロフ) - 2次元作が大好きなオタクさん» ありがとうございます！最近停滞気味でしたが少し活力湧きました…！ (2023年2月28日 7時) (
レス) id: 6fdd8bf1f9 (このIDを非表示/違反報告)
2次元作が大好きなオタク - 面白い作品です！これからも頑張ってください！o(^▽^)o (2023年2月27日 22時) (レス) @page6 id: 43d425384b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うすしお x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2022年5月7日 22時
