第61話:リドルの過去 ページ15
図書室
『やぁトレイ。御機嫌如何かな?』
トレイ「!お前達か……」
思い詰めた表情をしているトレイ
……やはり、彼も悩んでいるのだろう
デュース「図書室で待ち伏せていればマロンタルトのレシピ本を返しに来ると思いました」
エース「俺達、やっぱ寮長のやり方に納得いかねぇんだけど」
昨日は僕を死に物狂いで探して心配していた彼らを宥めるのはとても苦労したよ…
その後はまずはトレイとの接触を試みる為に作戦を練った
それが図書室での待ち伏せだった
エース「アンタ実際彼奴のことどう思ってんの?ちっさい頃からずっとそうやって彼奴にペコペコしてきたわけ?」
トレイ「!誰から聞いた?」
デュース「チェーニャ、と言うやつからです」
トレイ「チェーニャ…そうか、彼奴か」
グリム「つーかよぉ、彼奴よりお前の方が年上なんだろ?ビシッと言ってやればいいんだゾ」
トレイ「勿論、必要であればそうするさ。でも…俺には彼奴を叱ることなんか出来ない」
エース「なんで!」
トレイ「リドルの全ては、厳しいルールの元で“造られた”ものだからだ」
デュース「え…?」
トレイ「彼奴の両親は地元じゃ知らない人がいないほど有名な魔法医術士でね。特に母親は優秀な人で、リドルにも優秀である事を求めた。だからリドルは起きてから寝るまで、学習プログラムが分刻みで決まっているような生活をしていたんだ」
グリム「げっ…分刻み?」
トレイ「食べるもの、着るもの、消耗品から友達まで、全部決められてた。それでもリドルは両親の期待に応える為に黙って全部をこなし、10歳であのユニーク魔法を完成させた。成績もエレメンタリースクールから学年首位を保持し続けている。それがどんなに大変なことか、想像もつかない」
彼の話言うローズハートくんの過去は子供が背負うには自由が無さすぎた
厳しい両親に育てられ、何もかも決められて育った
自分の意思は…ずっと後回しにされて育った、と…??
そんなの、自分の人生ではなく、イデアくんの言うところの“強くてニューゲーム”じゃないか…
『つまりローズハートくんは親にされたように、厳しいルールで縛ることが相手の為になると思っている訳だね?』
トレイ「ああ…厳しいルールで縛られて恐れで支配してこそ成長できると信じているんだ。かつての自分がそうだったように」
………自分の仕打ちを他人にそのまましている…というわけか……
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あ - キャラが文ストの太宰治みたいですね (8月19日 21時) (レス) @page5 id: f2f05df21c (このIDを非表示/違反報告)
ゆずの皮 - 3以外消えていますけど大丈夫ですか?でも面白かったです! (6月20日 0時) (レス) id: c9d0d6f436 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 3以外のシリーズが消えていますが大丈夫ですか?何があったのかは分かりませんが、頑張ってください! (2023年1月25日 22時) (レス) id: b758d3b9e4 (このIDを非表示/違反報告)
初 。(プロフ) - 作者様、3以外のシリーズが消えてますが大丈夫ですか??このシリーズとても好きで読み返しに来れば削除されていて残念です…。 (2022年3月13日 23時) (レス) id: 8fa79c3961 (このIDを非表示/違反報告)
狂歌 - 作者様、見ているか分かりませんがこれだけ伝えさせて下さい。このシリーズ大好きです!! (2021年8月9日 16時) (レス) id: 82435b515f (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2020年5月27日 17時