金平糖から始まる恋があってもいいと思うんです！【氷鷹北斗】

金平糖が5個 ページ6

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『ふふ〜ん…♪金平糖〜♪』


自分で作った金平糖の歌を口ずさみながら、通学路を歩く。

今日は部活が長引いてしまい、夕日は沈みかけており暗い。
早く家に帰らなければ、日が暮れてしまう。


と、普通の人は思うのだろうが私は違う。

急ぎたくない。走りたくない。
なので、いつも通りのんびり歩いている。



ふわぁ…と呑気に欠伸をしたところで、


「すまない」


と、肩を掴まれた。


『うお…！？』


女子とは思えない声が出た。恥ずかしい。


肩を掴んでいる人を確認しようと、振り向くと、




風になびく黒髪。

吸い込まれそうなほど深い青い瞳。

走っていたのか頬を伝う汗。


一言で言えば、美少年がいた。



けど、何故こんな美少年が私を呼び止めたんだ…！？
こんなに顔面偏差値高い奴って、知り合いにスバルしかいないんだけど！？

どうにか混乱している頭をフル回転させる。


…てか、この人呼び止めてから一言も喋ってないんですけど…？？
私、気にさわることしましたっけ？？？



『えと…どうかしましたか？』

沈黙が苦しく、声をかけてみる。


すると、私の声で我に帰ったようだ。


「す、すまない」


この人さっきから、すまない、しか言ってない気がする。
まぁ、イケメンだから許すけどね！←



「これ、落としただろう？」

一人で考えを巡らせていたら、美少年の彼は小さな袋を差し出してきた。


『あ…私の金平糖袋…！』




ん…ちょっと待て。

これはもしかして……





夢にまでみた(只の妄想)金平糖から始まる恋…！？？

まぁ、ポジション逆だけど！



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