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金平糖が1個 ページ2

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部活も終わり、いつもと変わらない通学路を歩く。


オレンジ色の夕日に、たまに吹くそよ風が気持ちいい。



ふと、私を追い越すようにして走っていく彼。


よっぽど急いでいるのか落とした“それ”に気付かず走っていく。




私は慌てて、彼の落とした袋を拾い


『あ、あの…!』

勇気を出して、声をかける。




すると、私の声に気付いた彼は足を止め、ゆっくりと振り返る。


袋を両手で持ち、急いで彼の元に走る。



袋の中はとげのある小さなものがたくさん入っているようで、それらがぶつかりあって心地よい音がする。




私はこの音を知っている。




『金平糖、落としましたよ…!』



そう言いながら差し出すと、



「あぁ、すまない。


助かった、ありがとう」


彼は、私から袋を受け取り、優しく微笑む。



「お礼といっては何だが…」

そう言いながら、(恐らく)金平糖の入った袋に手を入れる彼。



「これをやろう。」


そう言って私の手のひらに1つの小さな粒をのせる。



『こ、これは……!』





『期間限定の虹色金平糖じゃないですか…!!』



こんな高価なものもらっていいのですか!?、と問えば



「俺の気持ちだ。

是非受け取って欲しい」


彼の言葉に胸が高鳴るのを感じる。


ちらっ、と彼を見ると少しうつ向いていた。


夕日に照らされているからだろうか、そんな彼の頬は少し赤いように見えた。









『…っていう金平糖から始まる恋物語があってもいいと思うんだけど』


「いや、似たような話前にも聞いたし…

てか、今回もツッコミ所多すぎだよ!



何?期間限定の虹色金平糖って!?」


『あ、それ本当にあるやつ。

今度一緒に買いに行こ〜』



「マジで」



**

金平糖が2個→←金平糖はお好きですか?



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すのーどろっぷ(プロフ) - 蒼穹さん» 蒼穹さん…!お久しぶりです!!ふわぁあありがとうございます!!そう言ってくださってとっても嬉しいです;;私も蒼穹さんの作品大好きです!!! (2018年4月8日 15時) (レス) id: 59eb69c453 (このIDを非表示/違反報告)
蒼穹(プロフ) - すのーどろっぷさんの作品大好きです!これからも応援してます! (2018年4月8日 15時) (レス) id: eb735c49c8 (このIDを非表示/違反報告)
蒼穹(プロフ) - お久しぶりです!読むとか言っときながら…いろいろあって今さっき読み終わりました…遅くなってすみません…面白かったです!私にはこんな元気な夢主さん書けないからすごいなぁ…と思いました…またほかの作品も時間かかると思いますが読みます! (2018年4月8日 15時) (レス) id: eb735c49c8 (このIDを非表示/違反報告)
すのーどろっぷ(プロフ) - 歌菜子さん» 了解です^^* (2018年1月14日 20時) (レス) id: 59eb69c453 (このIDを非表示/違反報告)
歌菜子 - すのーどろっぷさん» あ、解りました!これからあとの話は小説のメモ部分で話しましょう (2018年1月14日 20時) (レス) id: dcd9ed9c83 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:すのーどろっぷ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年12月28日 0時

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