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No side
無「な、なんだ・・・」
剣を落とし、皆見は再び硬直した。
男1「無窓様っ！」
やってきたのは先ほど皆見に対し、洗脳をかけた男だった。
皆見が呪詛師と、無窓と戦っている中身を隠し、機を伺っていたのだ。
男1「再び皆見様に術式をかけました！今なら・・！」
無窓「あ、あぁ・・・！よくやった！よくやったぞ！！縄を、縄を持ってこないとな・・これでもう一度」
「私抜きで何を話しているんですか？」
男1「は」
無「な」
無窓たちは空耳だと思った。現在動くことも話すこともできないはずだったから。
だが
「私抜きで、何を話しているんですか」
皆見は、そこにいた
男1「なぜ・・・なぜ私の術式が・・！」
「あぁ・・・うん、消した」
男1「消しっ」
「正確には上書きした、だけど」
皆見は完全に洗脳が回り切る前に、自身に幻夢をかけた。それも、普段より多くの呪力を込めて
数時間前に痛みを消すために1回、そして今回洗脳を誤魔化すための1回、計2回の脳への攻撃
無事では済まない、そんなことは皆見もわかっていた。
無「そんなことが・・可能なのか・・・」
男1「なら、先ほどより効果を・・・！」
無「よせ！！」
皆見は無窓らの話をもう聞いてなかった。
否、聞こえてなかった。
ポツポツと雨が降り出していたが、もはや皆見には知るよしもなかった。
「(コレをやれば、死ぬかもしれない。でも、こいつらを止めなきゃ)」
皆見は両手の人差し指と中指をクロスさせた。
男1「暗操」
「領域展開 水月鏡花夢現」
洗脳術式を展開される前に、皆見は領域を展開した。
彼女の領域の必中効果は幻覚。
無窓らは、幻を見ていた。
そして
「全て、刃と化せ」
ドサッ
無窓らはが気絶するとともに、皆見の領域は閉じた。
「・・・・終わっ」
ズキン
「い"っ・・・・」
ズキン
ズキン
本来であれば皆見は領域を展開できるほど呪力が残っていなかった。
それを無理やり展開し、さらに脳への攻撃
もはや術式どころか、呪力を練ることさえも不可能になっていた。
「は・・・は・・・」
目から、鼻から、口から、傷口から
ありとあらゆるところから出血している。
「(みんなを、守れた、かな。あぁでも、傑さんを救えなかったな・・・救い、たかったな・・)」
体は動かず、足を曲げることもできず、立ち尽くしていた。
雨はさらに威力を増し、皆見の体に打ち付ける
そんな中、やってきたのが
五「はっ・・？」
五条だった。
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作者名：あや | 作成日時：2023年10月15日 14時
