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Noside
夏「硝子、悪いけどAちゃんを追ってくれないか？」
家「・・夜蛾センに見つからない程度にしとけよ」
そう言って家入はAが走って行った方向に走って行った。
夏「・・・・さて、悟。どういうことなのか説明してもらおうか」
五「説明ぃ？さっき言ったじゃねえか」
夏「なんで、そうなったのかをだ。・・・まさかAは術式を展開できなかったのか？」
五「・・・・いや、展開できてた。」
夏「ならなぜあんなことになる・・・いや、待て、君は何を見た？」
五条は六眼持ちであり、呪力の流れが人一倍以上繊細に見ることができる。
術式を展開した時、自分は気づかなかったことが、五条は気づいた可能性があると夏油は考えていた。
五「・・・あいつ、幻を具現化させる時に脳に呪力を集中させてる。あーゆー系は確かに細かなイメージが必要だ。それだけなら問題ない。・・・でも、その量が半端じゃない。あんな状態で術式を展開し続ければ、脳が呪力で焼き切れて、最悪日常生活にも影響が出る。」
そんな術式なら、展開しない方があいつのためだろ、と五条はつぶやいた。
夏「・・・・だから、術式を練習するな、と」
五「・・・」
五条は無言で夏油を見つめた。
夏「はぁ・・・・悟」
五「なんだよ」
夏「言い方が悪すぎる。」
つまりはこうだ。五条は術師として少なからず努力をしているAが、術式を展開することによってその目標を潰れることを懸念し、ああ言った。
しかしAはおそらく、術式をろくに展開できていない、そんな術式なら練習したって無意味、というように捉えたのであろう。
五「事実だろ」
夏「あのねぇ悟、Aはしっかりしているとはいえ、まだ小学生だ。言い方一つで心が折れてしまうことだってある。」
五「だから俺に気を遣えって？」
夏「違う。きちんと伝えるべきことは伝えることが大事ってことだ。それに、悟のことだ。どうやったら効率的に呪力を回せるのかわかってるんだろ？」
五「当たり前だろ」
夏「なら、それを教えてあげなよ。師匠なんだろ。A、迎えに行こう」
五条は動かない。珍しく顔が俯いており、いつもの自信に満ち溢れた様子ではなかった。
五「・・・傑だけの方がいいんじゃねぇの」
夏「私だけは意味ないだろ」
五「・・・だって、あいつ、俺のこと嫌いになっただろ」
嫌いな奴の顔なんざ、見たくもねえだろと五条は思った。
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作者名：あや | 作成日時：2023年7月18日 19時
