噂の古本屋【ヒプマイ】

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翌日、起きると頭が痛かった。



吐き気がした。喉も痛い。咳が出る。



体温計で測ると38,5度だった。



わぁ高熱……



こんな熱が出たのは何年ぶりだろう。



昨日雨で濡れたからだな、多分。



とりあえず今日は休もうかな……



店長にメールを送ると、『お大事に』と返ってきた。



朝ごはんは、うーん。食欲がないから良いや。



冷えピタ貼って薬飲んでソシャゲし……寝よ。



「ゴホッゴホッ……」



咳がなかなか止まらんな……



起きると昼前だった。昼ごはんも食欲無いしいいか。



あ、店長からメール……



『ご飯ちゃんと食べてる？熱は下がった？』



うん、ご飯はやっぱり食べた方が良いよね。



何食べよう……消化のいいもの……



お粥にしよう。



あぁ、あと測ると熱が上がっていた。



39,2度。高熱だなぁ。



私もう死ぬかもしれない……



店長に熱が上がった事を送ると電話が来た。



「なかなかの高熱だけど大丈夫？」



「はい、割と大丈夫です。あと店長……ちょっといいですか」



「なぁに？」



「お粥ってご飯を水で煮込んだらできますよね？」



「Aちゃん、ご飯じゃなくて米よ」



「あっ米ですか」



前お粥作った時は……どうやって作ったっけ……



頭が朦朧として思い出せない。



「うん、その様子だと大丈夫じゃなさそうね……


知り合いに医者がいるから今から行かせるわ」



えっ。



「医者って……」



「今日は休みらしいから大丈夫よ」



「いやいや、でも」



「だって看板娘がいないとお客さんが来ないもの」



店長が軽く笑いながら言う。



それは流石に言い過ぎですよ。



「あと、そんな高熱だと病院にも行けないでしょう？」



「あー、はい……」



「とにかく診てもらって早く治して頂戴ね」



「あ、はい……」



そこで電話は切れた。



医者ってどんな人なんだろう……



詳しいこと何にも聞いてない。



店長ってたまにこういう所あるんだよな。



今からって、まぁ部屋は散らかってはないから大丈夫そうだけど。



私はそわそわしながらその医者を待った。

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