18.お誘い ページ18
『……え？遊園地のチケット？』
「うん。あの天宮翔太くんが、中川さんもどうかって、僕はあの人から来たことがすっごいいやだけど、中川さんと一緒に行ってみたいなあって思ってさ」
夜の電話の最中、相川くんが誘ってくれた。
どうやら四人いけるらしく、私と相川くん、天宮さん、そしてもう一人の女の子……という組み合わせらしい。
でも、相変わらず相川くんは天宮さんのことをよく思ってないんだね……。
私もまあ、責められていい人とは思えない。
『今度の日曜日……うん、良いよ』
特に予定はない。
てかなるべく家を空けないために習い事もやってないし、基本的毎日暇なんだよね。寂しいけど。
ぼっちだからね！
「本当に？天宮翔大くんが嫌なら、僕と二人でいってもいいんだよ？」
あ、あぁぁあ相川くんと二人！？
そ、それはそれで恥ずかしい……！
『だ、だ大丈夫！うん！皆で行こう！』
「中川さんが言うならいいんだけど……あっ」
『ん？』
急にどうした？
声が聞こえて、私は首をかしげる、液晶越しで、彼には声以外伝わらないはずなのに。
「ねえ、僕、中川さんのことAちゃんって呼んでいい？」
『！？』
『きゅ、きゅきゅきゅうにどうしたの！？』
「いや、僕堅苦しいのはやめてーみたいなこといったくせに、僕も堅苦しかったなあって。ダメかな？」
あ、相川くんにAちゃん呼ばわりされるなんて……！
ヤバイ！すごく胸がドキドキする……。
遊園地も、こんな感じになるのかな……。
嫌な気分なんて、全然しない。
『う、ううん、良いよ……』
「ほんと！？よかったあ、ダメって言われたらどうしようかと思った」
『ぎゃ、ぎゃくに言わないよ』
「そう？」
『う、うん！』
「じゃあ日曜日、楽しみにしてるね」
その陽気な声が聞こえて、
ぷつっと電話が切れた。
はあ。
相川くんと話すと、いい意味で疲れてしまう。
感情がすぐあっちいったりこっちいったりしてしまうのだ。
日曜日、楽しみだなあ……。
胸を高鳴らせ、にやにやと笑った。
*******
「いやいや、絶対怪しいでしょ！」
ばんっ！と机を叩く。
先程使っていたスマホが少し浮き、揺れる。
あの子の警戒心について溜め息をはく。
「急にあいつがAまで誘ってくるなんておかしすぎ……」
ダメだ。
あの子はちょっと鈍感すぎる。
いや、ちょっとどころじゃない。
「はあ、仕方ない。ここはお姫様を守るとするか」
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いるよ - あああああああああああ！！！最高です！！なんか最後のところ泣いちゃいましたｗヤンデレにハマってしまった…素敵な作品ありがとうございました！ (2022年12月7日 0時) (
レス) @page45 id: 7464634473 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - とてもよかったです！その後話がもっと欲しい！ (2022年3月9日 1時) (レス) @page45 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
月次 - 僕の好みどストライクのヤンデレです！とっても面白かったです。これでもっと想像の幅が広がる…！ありがとうございました！ (2021年3月28日 9時) (レス) id: 34cc41e784 (このIDを非表示/違反報告)
一ノ瀬かるら(プロフ) - 心臓が泣き叫んでおります大歓喜 (2020年8月23日 0時) (レス) id: 018ad8bd5d (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 雨月冷さん» 本当にいつもありがとうございます……！！マーライオンwwwそのくらい泣いてくれたんですね！嬉しいです！私も目からマーライオンです！はい！楽しみに待っていってください！ (2020年2月25日 7時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鶯餡 | 作成日時：2020年1月6日 22時
