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「そらるさんそらるさんそらるさんそらるさんそらるさんそらるさんそらるさんそらるさんそらるさん!!!」
「A、ちょっと騒がしくなってきたから速く歩こ……」
「見つけたで!そらるさん!!」
バシッ!と勢いよく空の神の肩に手を叩くその人物。後ろからでも見えるように、赤毛の男性のようだ。
「……んんー?そらる?人違いじゃないですかねぇ?」
「はぁっ?なにゆうとんねん!てかそらるさん!!はよきて!!」
「だから人違いだっつってんだろ!!おい!!」
「うるさい!!ええからついてくるの!」
なにこれ。
なんか急にそらるって名前が発覚して変な赤毛の男がやって来て?は?
どういうこと?意味わからん。
神は無理矢理肩から手を離させ、赤毛の男から身を引く。そして、私を引き寄せた。
「俺はそらるではないので退散させていただきます!!」
「いややあぁぁ!!そらるさんがおらんかったら俺死ぬねん!!お願いやからぁぁぁぁ!!」
「うるさい!!町中で騒ぐな!」
「ほんまに助けてええええええ!!」
「あぁもう……!なんだよ!」
根負けしたであろう神は、泣き叫ぶ彼に問いかける。
え、そらるって認めたの?え?
結局神の名前はなんなの?
頭のなかで混乱を続けながらも、赤毛の男は口を開く。
「それが…………俺、うらさんの羊羮食べちゃったんですよ!!!だからものすっごーい怒ってて!殺されるのも時間のもんだ……」
「A、あっちに飲み物が売ってるそうだよ」
『え、ちょ、……』
「ちょうっとおおおおお!!そらるさん!?人の話聞いてよ!?」
「はいはい、明日ね」
「ええええええええ!?!?」
文句を言い垂れる赤毛の男を無視した彼に引っ張られる。
その力は強くて、私の肌が赤くなりそうなほど。
こいつが、私の知らない一面を誰かに見せていたと思うとちくちくと胸が痛むのは何故だろうか。
_____そしていつの間にか、空の神の家がある森にまで歩いていた。
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ちょこ - とてもよかったです!その後話がもっと欲しい! (2021年9月26日 13時) (レス) @page42 id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
しろむ(プロフ) - 2ヶ月ほど占ツクを離れていたら、完結していてビックリです!うぐいすあんさんの作品大好きです。今回も素晴らしい小説ありがとうございます (2020年1月31日 21時) (レス) id: 3eaa2e0c73 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - すばるさん» 私もすばるさん好きです〜!そらるさんの可愛さを最大限引き出せましたかね!?こちらこそ読んでいただきありがとうございました! (2019年12月19日 13時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - 雨月冷さん» いつもありがとうございます!優勝できましたイエーイ()今回はほんわか系を書いていたのでどうしても過去編がシリアスになってしまいました……。はい!楽しみにしていてくださいね!ご満足できるような作品を作れるよう頑張ります! (2019年12月19日 13時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
鶯餡(プロフ) - らfkー(らふきー)さん» ありがとうございまrrrrrrrrrrrrrrrrrrす!過去編はかなぁり凝っているので、泣いていただくほどのお話ができてとても光栄です! (2019年12月19日 13時) (レス) id: 6bb0fe0dd0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鶯餡 | 作成日時:2019年11月10日 22時