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家を飛び出したときだった。
前を見ると、私が人生で一番憎い相手がへらへらと笑っていた。
後ずさりをしながらも、彼を懸命に睨む。
『____悠木』
「久しぶり。A。翔太はどこかな？」
___目が、笑ってない。
こいつが、翔太くんの恩人？そんなわけない。だってこいつは、恩人になるような人じゃない。
___でも、翔太くんを知ってると言うことは、翔太くんとグルだったと言う可能性もある。
『___残念ながら、翔太くんはあんたより優しい人に慰められてるんじゃない？』
「___へぇ、口が達者になったねぇ。前はびくく帯びてたのに」
『そうね。私、自分でも前よりかは強くなったと思う』
こいつがにやにや笑うと、すぐに空気が気持ち悪くなる。
私はそれほどこいつが大嫌いだ。否。大嫌いになった。
あのとき、ばかにされた記憶を今でも覚えているから。
「___ん？おでこから血が……」
『触らないで！』
悠木が私の額に触れようと手を伸ばしてくる。
それが嫌だったので、私は彼の手を拒んだ。
彼の手は空を切り、彼は目を丸くする。
そんな悠木に、私はこう告げた。
『___あんたなんかもう興味すらない！私にはもう、大切な人がいるんだから！』
「____へぇ」
彼の口の端が上がる。
その顔が少し怖くて、私は一歩後ずさる。
「___ごめんね。残念ながら俺はそんなAに興味津々なんだぁ。……そらる、まふまふ、だっけ？そいつらがお前を変えたんだね」
声を高らかにして笑っている。
やめて。お前の口で私の大切な人を語らないで。
お前なんかより優しくて、かっこよくて、素敵な人なんだから。
「___実にぞくぞくする。なんかねぇ、他人の彼女寝とるみたいな……ね？」
ひやっ、と悪寒がした。
寝とる？他人の彼女？訳のわからない単語に私は頭がクリアになる。
私は、こいつに襲われるってことか？
そんなの、そんなの___
『____に、にげろおおおおおおおおお！！』
「___は？」
私は、振り返り、全力疾走しだす。
私が向かっているがわには階段があるので、階段で上に上がる。一心不乱に走り続けた。
後ろなんて見てない。自分の息が切れる音と、足音だけが耳にこだまする。
屋上、いったことなかったな____
そう思ったとき、彼は、フェンスに手をついて私に背を向けていた。
そして、彼はゆっくりと振り返った。目を丸くして。
「______A？」
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ちょこ - とてもよかったです！その後話がもっと欲しい！ (2020年1月7日 18時) (
レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
優華 - めちゃくちゃ面白いです！ (2019年10月23日 17時) (レス) id: ee8e84d10b (このIDを非表示/違反報告)
Rmd(プロフ) - あああああ飛んできたらこっちも尊かったです。目から涙出てきました…(;_;)とても面白かったです！！また他の作品も読ませていただきます！ (2019年8月26日 17時) (レス) id: 4a935f5230 (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - って一人で混乱してたわw過去最高(多分)の長文コメでごめんね！無理だけはしないでね！遅れたけど、本当にお疲れ様。頑張ったね！ (2019年8月24日 13時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
夜空(主にDS)(プロフ) - つつ、小説を読み続けると夢主が大好きって言ってないって言ったときにそらるさんが起きてくれていい意味で胸がギュッとなってめっちゃめっちゃ良かった(o^^o)番外編も嫉妬してると思うと可愛くて、久々にニヤニヤした気がするw嫉妬�△蓮△笋个�w二人ともいるんじゃ？ (2019年8月24日 13時) (レス) id: 1e511e327c (このIDを非表示/違反報告)
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