【完結】あのね、ずっと好きでした。【KY】

6話 ページ6

｢あらキヨくん！今朝ぶりね〜！｣
｢あ、どうもお邪魔してます｣

お母さんが帰ってくる夜になるまで気づかない程、キヨ兄ちゃんとゲームをしていたのかびっくりしつつもお母さんにおかえり！と声をかける。

｢キヨ君いらっしゃい！朝はごめんなさいね、A送って貰っちゃって｣
｢いえいえ、久しぶりにAと話せて楽しかったです｣
｢お母さん、お昼お兄ちゃんに奢ってもらったんだけど夕食一緒に食べてって貰わない？｣

お母さんはそれを聞くや否や、キヨ兄ちゃんにご飯食べてきなさい！と鼻息荒く詰めよったため、キヨ兄ちゃんは頷くことしか出来なかった。
お母さん今のは私でも怖かった。

お母さんと2人でご飯の準備をしていると、お父さんも帰ってきた。
お父さんは、お母さん以上にキヨ兄ちゃんが帰ってきたｰｰｰお酒を飲める様になったｰｰｰ事を喜んでいて、早速キヨ兄ちゃんにお酒飲まない！？と詰め寄っていた。
二人とも、お兄ちゃんが帰ってきて嬉しい様で私まで嬉しかった。
元々キヨ兄ちゃんの親と私の親は、ご近所繋がりで仲良くてキヨ兄ちゃんの両親が仕事で忙しい時は、私の親がキヨ兄ちゃんの面倒を見ていたぐらい仲がいいらしい。
キヨ兄ちゃんにはお兄さんがいるけど、自分より下の兄弟姉妹が居なかった為、私が産まれた時は誰よりも喜んでくれて面倒見てくれたみたい。
キヨ兄ちゃんはある意味私たち家族の一員だ。

｢いいわねぇ大きくなったキヨ君の隣にAがご飯食べてるなんて…｣
｢新婚さんみたいだな｣

私とキヨ兄ちゃんは飲んでいた味噌汁を吹くと、同時に咳き込む。

｢おおおお父さん急に何言うの！｣
｢Aだって、昔キヨ兄ちゃんのお嫁さんになる〜って言ってたじゃない。ねえキヨ君！今彼女いるの！？｣

お母さんはキラキラとした目でキヨ兄ちゃんをみている。私は内心お母さんグッジョブ！とアイコンタクトを送ると、お母さんはニヤッとこっちを見て微笑んだ。
ドキドキしながらキヨ兄ちゃんの背中を撫で、キヨ兄ちゃんの言葉を待つ。

｢居ないです…A水ほしい｣
｢は、はい！｣

キヨ兄ちゃん彼女居ないのか…。
キッチンへ足を進めるとき、後ろではお父さんとお母さんが私を猛プッシュしている。
冷蔵庫を開けると綾鷹がある。お兄ちゃんは昔から綾鷹が好きだったな。
まだ咳き込んでるお兄ちゃんにコップにいれた綾鷹を渡すと、一気に飲み干した。
その後、まじまじとコップを見た後私によく覚えてたなって笑ってくれた。

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