イケメン力カンスト娘【ヒロアカ】 (ページ15)

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グシャリ、と音を立て倒れ込む蜜蝋。

血が溢れ、首と腹はボロボロ。息をしているのかさえも分からない。

男はもう興味はないと言うように、蜜蝋から背を向けようとした。

ヒュンッと鋭い蹴りが、男の頬を掠める。

一筋、血が零れ落ち、男は笑みを浮かべた。

死柄｢傷が治ってやがるな。不死身の個性持ちか？｣

そして、真っ直ぐ蜜蝋を見る。
傷は完全に治り、これでもかという笑みを浮かべた蜜蝋を。

貴方｢俺の個性については、存分に考えるがいいさ。俺から教えるつもりはないからね｣

死柄｢なんだよ、いいじゃないか。教えてくれても｣

貴方｢これで教えると思っているのか。情けないな、二重の意味で｣

蜜蝋はタッと地面を蹴り、男に向かって蹴りを打ち込む。

それは、男の手によって受け止められ、また足が崩れていく。

でも、治る。さっきよりも確実に早い速度で治っていく。

死柄｢あぁ、いいな。やっぱりいい。A、お前敵連合に来いよ。歓迎してやる｣

貴方｢それをヒーロー志望に言うかい？狂ってるな、頭が｣

死柄｢狂ってない人間などいるのか？特に、ヒーローはな｣

崩されて、治って、また崩されて。

何回か繰り返した頃、遠くから相澤がこっちに向かってくるのが見えた。

死柄｢あぁ、タイムアップだ。楽しかったのにな｣

貴方｢俺は楽しくはない、とだけ言っておこう｣

死柄｢嘘つけ、あんなに笑っていたくせに。あーでも、本当に惜しいなぁ。Aをヒーローに置いとくなんて｣

貴方｢何度言っても返事は同じだ。俺はヒーローになる｣

死柄｢その硬い意思の理由を探りたいところだが、時間が無いね。いくらでも誘ってやるさ、Aが来るまでな｣

そう言うと、男は相澤の方へ歩いていった。

と、蜜蝋が周りを見れば、大勢の、ヴィラン。

貴方｢...............あれ、囲まれてる？｣