2章22話「幽霊船は君を呼ぶ(・)」 ページ26
広々とした海を視界に入れながら君と話す
赤月「紅月。僕達、仕事は終わったから…どこかに行こう?」
紅月「…。」
赤月「……。」
紅月「…………。」
赤月「…………………………………紅月!」
遠いどこかを指差しながら海に落ちそうになったところで腕を掴んだ
ボォ、ボォと音がする
ーー
紅月は申し訳なさそうな顔をしながら僕に抱きかかえられている
赤月「大丈夫?」
紅月は胸元を軽くとと、と叩いてくる
赤月「………可愛い。」
紅月は両手で顔を覆った
赤月「次の目的地でも探そ…〜〜〜………」
目の前に出てきた『盤』を見る
赤月「紅月、新しい仕事が入った。」
紅月は嫌そうに『盤』を見る
赤月「あぁ、ヤダなぁ。」
同感です、と紅月は赤月に抱きついた
ー
赤月「大雑把に決めよう。」
決める項目を一通り確認する
赤月「あれ、SANだけでいいの?POWとかは?」
赤月「……………………まぁいいや。紅月。大きい出目にして。」
赤月「このシナリオ、多分ダメなやつ。時間経過で全ロストするタイプのやつな気がする。」
紅月は大きい出目を狙っている
赤月「あと、探索者の名前も決めないと。」
紅月はシートに記入をし始める
PL:紅月 名前:繰幻 POW:45 SAN:45
PL:赤月 名前:聖礼 POW:75 SAN:75
赤月「……さっきのが導入だったのかな。」
さっきの、と言われて海に落ちそうになった事を思い出す
赤月「体、勝手に動いたんでしょ。」
紅月は赤月の腕から降り、片腕に抱きつく
赤月「……ッ、可愛い。」
赤月「離れちゃダメだよ。いい?」
紅月は深く頷く
赤月「じゃあ、シナリオは……ないのかな?」
赤月(シナリオが無くて、時間経過で………………………)
赤月(面倒かも。)
紅月は考え事をしている赤月に正面から抱きつき、手で遊んでいる
赤月「どうしたの?」
ボォ、ボォと音が鳴り始めた
赤月と紅月は怖くなって、お互いを抱きしめて小さくなった
赤月「紅月、怖くない?」
小声での会話
紅月は赤月の腕の中で震えている
赤月「……紅月、大丈夫。大丈夫だよ。怖くないからね。」
赤月の声を聞いていたら眠たくなり紅月は体の力を抜いて寝てしまった
赤月「もう………………。」
赤月「……可愛いから許してあげる。起きたら怖いの消えてるからね。」
それが聞こえていたのか、紅月は赤月を抱きしめる力が強くなった
赤月「よしよし………よしよし………。」
赤月は音がしなさそうな場所へと大急ぎで移動した
2章23話「幽霊船は君を呼ぶ(・・)」→←2章21話「処刑人(■)」
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