2章19話「処刑人(■)」 ページ23
旅。
そこの4人組から感じた言葉。
いいな、いいな。
僕も旅をしてみたい。
誰かに何もされない場所まで行ってみたい。
これが終わったら旅でもしてみようかな。
コイツの頭を落とす前にそう思った。
ー
■■「あ、ラズルからメール来た。」
ラズル:欲しいものできたから買いに行ってくる
■■:わかった。すぐに帰ってこい。
ラズル:もちろん
ラズル(ごめん、2人共。)
家の窓を割って外へと逃げる
勝手に入ってきたアイツはなんだ
誰だ。誰なんだ。
こちらを追っている気がする
俺を追っている気がする
まだ死にたくはない
まだ消えたくはない
やりたいことがあるんだ
やりたいことがあったんだ
おおきくなったら、おにいちゃんみたいに
なんでもできるひとになりたいです。
おおきくなったら、おねえちゃんみたいに
かっこいいひとになりたいです。
おおきくなったら
つよくなりたいです。
俺の真後ろで血飛沫が舞った
ーー
処刑人「………大丈夫」
ラズル「……あ、俺、」
処刑人「もういない。」
ラズル「あ、ありがとう……?」
処刑人「……名前」
ラズル「お、俺……俺はラズル。お前は?」
処刑人「……参考にする。」
ラズル「…………わかった。昔の俺みたいに名前を付けられてないんだな。」
処刑人「………ん。」
ラズル「…。」
ラズル「よろしく。」
処刑人「………よろしく………?」
ラズル「これから仲良くしよう、って事だ。」
処刑人「仲良く…?」
ラズルは困った
ー
処刑人「わくわく…」
ラズル「じゃあ、目の前に誰かが迫ってきたら?」
処刑人「迫る…?」
ラズル「何も言わずに近付いて来るんだ。」
処刑人「びく…びく……?」
ラズル「その気持ちが凄くわかる。いきなり近付かれると怖いよな。」
処刑人「雪玉、石痛い。」
ラズル「は、お前…」
ラズルは目の前の人物を膝に乗せた
ラズル「傷が出来てる筈だ。見せてくれ。」
目の前の人物は何もしない
ラズルは人目を気にしているのだと思ったのか、家へと連れて帰る事にした
ー家ー
ラズル「ただいま。」
■■「おかえり。」
ラズル「救急箱ないか?」
■■「……こっちにあるぞ。」
ラズル「ほら、行って来い。」
ラズル「大丈夫だ。俺の父さんは優しいからな。」
怯えながらも歩く姿を見る
■■「お〜、こんにちは?」
ライカ「…誰…?」
ラズル「多分怪我してる〜〜〜!」
理解力のある2人はすぐに理解した
■■「そういうことか〜!」
ライカ「ケガ…は、服の下だよな?」
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