序章3話「第一区域（3）」 ページ4
シェスが何かを踏んだ瞬間煙が晴れ、辺りがよく見えるようになった
シェス(何を踏んだんだ…？)
足元をよく見ると、1枚の赤い札が落ちていた
シェス(………なるほどね。さっきまでそこにいたんだ。)
シェス(それに………勘も鋭い。)
「あー・・・もう！」
シェス「………さっきの煙はお前が？」
「そうだよ。魔物退治をしにきただけだったのに・・・。」
シェス「………ここは崩壊していてそれどころではない。早く逃げろ。」
「はいはい。忠告ありがと。」
シェス「………………で、本当は？」
「崩壊したし？暴れてもいいかなー・・・って。」
シェス「あっそ。じゃあその邪魔するわ。」
「えっ・・・。君・・・色々と大丈夫？」
シェス「まぁ…うん。」
「あ、自己紹介しよう。私は聖霊団の・・・おっと。」
シェス「俺はシェス。聖霊団なら殺す。」
「え、なんで？私の仲間がなんかしたなら謝るよ・・・？」
シェス「え〜っとな、森を燃やされた。」
「うんごめん。謝らせて。」
シェス(？)「無理だよ。」
「？」
「仲間の代わりに謝るよ。森を燃やしてごめんなさい。」
シェス(？)「君じゃない。君の後ろ。」
「・・・？」
シェス(ズレてる…ズレてるから会話が成り立たない。何もかもがぐちゃぐちゃだ。)
シェス(目の前にいる研究員はここにいていい奴じゃない。聖霊団も俺の敵じゃない。)
シェス(終わらせよう。気付かれる前に。)
シェス「………………………………………………………………ごめんね。」
シェスは心臓に手を伸ばし、核を潰した
「は・・・」
「あ・・・・あ・・・」
「・・・ごめん・・・・ごめん・・・・・私・・・わ」
シェス「…………胸糞。」
シェス(……ハハ…。)
シェス「………………………………次行くか。」
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