1章1話「数隻の舟」 ページ25
■■「皆さん。行きますよ。」
信者「やっと俺達の番だー!」
信者「1つの舟に何人までなの?」
■■「1つの舟に5〜6人ずつです。」
信者「意外と多いね。」
信者「死凶の世が崩壊したときは焦りましたが、新しい世界が楽しみです。」
信者「おおきなおふね!」
信者「今からこの舟に乗るの。」
信者「わーい!」
■■「兄弟がいる子は同じ船に乗ってください。」
ーーー
信者「何日で着くんですか?」
信者「早くても10日はかかるらしいよ。」
信者「そうなんだ。」
信者「ドグ様、これは早いのですか?遅いのですか?」
ドグ「普通なら遅いと言うような日数ですが、この距離なら仕方ありません。
むしろ早いくらいです。」
信者「そうなんですね。」
ドグ「他の皆さんはもうついているのですか?」
信者「混沌深海の方々は自力でこの海を渡ろうとしていたのでわかりませんが、他の方々は大体。」
ドグ「さすが混沌深海。虚海で慣れたんでしょうね。」
信者「虚海?」
信者「虚海ってなーに?」
ドグ「妖怪の都ができる前からあった裏世界に通じる海です。」
信者「裏世界・・・?」
ドグ「説明しようとすると難しいですね…。」
ドグ「………神隠し…とか…そっち側のものですね。」
信者「へぇー。」
信者「……。」にぎにぎ
信者「………。」にぎにぎ
ドグ(……可愛いですね。)
信者「あ……!?」
信者「す、すみません、俺の弟が…!」
ドグ「大丈夫ですよ。とても可愛らしい弟さんですね。」
信者「しんぷたま、しんぷたぁ…へへへ…。」
信者「貴方の弟くん、可愛いですね。お世話は貴方が?」
信者「はい。俺の自慢の弟で、人懐っこいんです。」
ドグ(………………………癒やし………幸せ………………。)
信者「しんぷた…!」ぎゅうぎゅう
信者「た………!」ぐいぐい
ドグ「どうかしましたか?」
信者「あぅ…あ……ふぇ……ふ………うえぇぇぇぇぇぇん!!!」
信者「ど、どうした?!」
ドグ「どうかしたのですか?」ゆさゆさ
信者「ほんと……すみません…。」
ドグ「大丈夫ですよ………。」
1章2話「ヨグ・クラナ(地底界)」→←ーロワルデン・Prologueー
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