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上杉くん×春 ページ16

あ……


肩ほどの長さのミルクブラウンの髪をふわりと揺らす色白の女の子。





あれは………立花…





立花は ゆっくりと振り返る。



そして、大きな瞳を揺らして 俺を見つめる。






「上杉くん、あのね…」




形の良い桜色の唇がゆっくりと動く。






「黒木くんと付き合うことになったの。」







その瞬間 立花の背後に黒木が現れる。








「そういう事だ。上杉、悪いな。」






は…?




う…そ だ ろ…




そう、言いたい。




けど、口から零れるのは微かな息だけ。





「嘘だと思うなら証拠を見せてやるよ。」





口に出していないはずなのに 黒木は俺を見透かしたようにそう言った。






その瞬間、黒木が顔を軽く傾けて立花の顔に近づける。






「…っ…やめろっ!」





そう叫ぼうとするが声が出ない。



そして、黒木と立花の唇があと1cmになった瞬間。







「やめろ 黒木っ!!!!」









声が出ると同時に視界が明るくなるのを感じた。





「………」







多数の視線を感じる。



見ると、若武たち6人が驚いたような表情をして俺を見ていた。



そして、黒木はフッと笑みを浮かべる。



「上杉教授は夢の中で俺に何かされたらしい。」








…その瞬間悟った。




あぁやらかしたなって。






若武の家に春休みの宿題をやるために全員で集まったが、俺は知らないうちに寝てしまったらしい。





「上杉 随分でかい寝言だな!」



「大丈夫?すごい苦しそうだったよ。」



「で、どんな夢見たの?」



「あ、俺ドリームセラピーの資格持ってるぜ。

話してみろよ。楽になるぜ。」





若武はざまぁみろ、とばかりにニヤニヤ笑っていて小塚は心配そうに俺を見ている。


美門もニヤニヤ笑いながら詮索してくる。



七鬼に至っては…


こんな悪夢話せるわけねぇだろ!


しかもなんだよ!ドリームセラピーって!




「上杉くん、何か黒木くんにされる夢でもみたの?」



立花が不思議そうに俺を見てきて、慌てて顔を逸らした。




やべぇ。

立花の顔見れねぇ…






「それで、俺は夢の中で上杉教授に何をしたのかな?」




黒木が楽しそうに黒い笑みを浮かべてるのを見て思った。




もう2度とこいつらの前では寝ねー!!!




Fin.

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あーかり - な、なんと!私と同じ名前の人がいるとは!伸ばしつけたけど、え!?書いたっけ!?って思った、、、って、まぁ、更新待ってます!頑張ってください! (2018年3月27日 21時) (レス) id: 40a2a82728 (このIDを非表示/違反報告)
ramia - 私は今年中学受験生だった者です。受験はしんどいと思いますが、頑張ってください! (2017年8月9日 20時) (レス) id: 847474aa7a (このIDを非表示/違反報告)
さくら - 私も受験生です!みなさん中学受験ですか? (2017年8月1日 1時) (レス) id: 40c7213eb4 (このIDを非表示/違反報告)
夢衣(プロフ) - あかりさん» ありがとうございます!お互い頑張りましょうね! (2017年5月17日 7時) (レス) id: 89d0776e69 (このIDを非表示/違反報告)
あかり(プロフ) - 私も受験生です 大変だと思いますが、がんばってください!応援してます! (2017年5月17日 1時) (携帯から) (レス) id: 71eaf23d72 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢衣 | 作成日時:2017年3月18日 16時

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