夢のつづき【鬼滅の刃】【童磨】 (ページ7)

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だんだんと日が落ち、外が暗くなってきている。

あの信者から街の名前は聞いているし、

行こうといえば行ける。

でも、鬼だと気づかれたら戦わなければいけなくなるかもしれない。

『どうするかなぁ…』

と言いつつ、もうその街に着いてしまった。

顔を見たら帰って来れば、

顔を合わせなければきっと大丈夫なはず。

いつもは危ない道はあまり通らないようにしているのに、なぜだか俺の頭は能天気にそんなことを思っている。

屋根の上にのぼり、上から見渡すと、隊服のようなものを着ている人間が二、三人で道を歩いているのが見えた。

あの中に、Aがいるかもしれない。

目を凝らしてみると、他の隊員と比べると小柄で、髪を一つに結っている女の子が目に入った。

隣にいる女性隊員と仲が良さげに話して、微笑んでいる。

その瞬間、何故か胸が焼けるような心地がした。

他の隊員は見た感じ柱ほど実力はなさそうで、

俺の相手になるようなやつじゃない。

このまま、ほかの隊員を殺して、Aだけ連れ去ってしまおうか。

ふとそんな考えが浮かぶ。

屋根の上から飛び降りようとして、

ふと思う。

…今日じゃなくてもいい。

居場所は掴んだんだし、これからも信者に見張らせておけば、いつでも連れ戻せる。

やっぱり隊員がいる時は危険だ。

そう、飛ぼうとした足を止める。

そのまま、家へと足を進める。

昔からだった。

Aの顔を見ると、人を殺す気が起きなくなって、

どれだけ腹が減っていても、食べようと思えなくなって、遺体を見ると吐き気がした。

そのせいで餓死しそうになったこともある。

今度、1人のときを狙って連れ戻せばいい。

殺しはしないで、

寺院の中に閉じ込めておけば逃げはしないだろう。

でも、なんで鬼狩りなんかになったんだろう。

やっぱり俺の正体に気づいていたのかな。

だとしても、鬼狩りになるなんて、馬鹿みたいだ。

あんな小柄な体じゃ、すぐに死んでしまうだろうに。