29，事件ホイホイの心情 ページ29
新一side
男に手を引かれ走っていくAが、どんどん小さくなってゆく。
あの男、何者なんだ。
あの男の顔が頭から離れない。
なぜならその顔は、工藤新一と瓜二つだったから。
ドッペルゲンガーかと思うほどそっくりな顔。自分の顔を客観的に見ているようで、とても変な気持ちだった。
ただの他人の空似か？と思えばそれまでだが、俺はあの顔を知っている。俺と瓜二つの顔を持つ人物を知っている。
怪盗キッドだ。
モノクルやシルクハットのせいで完全な素顔を見たことは無いが、奴はよく“工藤新一”の顔を利用する。俺のフリをしている時、奴はマスクを被らない。
つまりそういうことなのだろう。顔を引っ張られても大丈夫な“工藤新一”の顔は、奴の素顔でもあるのだ。
だが、
たがそれだと年齢が合わない。
少なくとも奴は18年前から、怪盗キッドとして活動をしている。あの男が怪盗キッドだとしてAと同じ高校2年生ならば、奴は産まれる前から怪盗をしていることになる。さすがにそれは不可能だ。まぁ、今の奴が2代目ならば、話は別だが。
それにキッドキラーとして何回も俺と顔を合わせている奴が、変装もせず素顔で俺と会うだろうか。
ありえない。ありえないとは分かっているが、何かが引っかかる。
それに、
“ボウズは、何買ったんだ？”
この言葉だ。
奴は俺との初対面で俺の事を“ボウズ”と呼んだ。考えすぎかもしれないが、どうしても引っかかる。
「っだァァもう！」
と、髪をぐしゃぐしゃにする。
「どうしたんですか？コナンくん。もうそろそろ出発しますよ」
光彦が不思議そうに聞く。
考えれば考えるほど分からなくなっていく。
「なぁ、灰原」
「？」
「あの男のこと、どう思う？」
「…そうね。少なくとも、Aちゃんに気があることは確かね。独占欲むき出しだったし。」
そうそれだ。それも気に入らねぇ。
「あと、あなたにクローンがいたなんて知らなかったわ。」
灰原の言葉に、ははは。と、遠い目をして笑う。
やっぱ似てるよな。
後でAを問い詰めるしかねぇか。
「コナンくーん！哀ちゃーん！早くー！」
遠くて歩美が呼ぶ。
「今行くよ」
そう言って、Aが走っていった方とは真逆の方に歩きだした。
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麦々茶(プロフ) - はるかさん» わぁぁぁぁめちゃめちゃ嬉しいです😭え、嬉しっ笑笑 (5月8日 19時) (
レス) id: 3bdc5c804c (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 一番最初のプロフィールから面白すぎます！！笑笑本当に大好きです笑笑 (5月8日 6時) (レス) @page2 id: 2597f3a6bb (このIDを非表示/違反報告)
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