16，脱走？！��-1 ページ16
A side
『いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ』
スタッと快斗が着地し、体の浮遊感が無くなる。
あなたはハングライダーを日頃乗り回してるから、慣れてるんでしょうけど！！こっちは！慣れてないんだからっ！！！！！
文句を言ってやろうと私を抱いたままの快斗をキッと睨み、口を開きかけた時、
「黒羽ァァァァァァァァァァァァァァ！！！」
と、ドスの効いた野太い声が響く。
あ、私じゃないよ？
声の主は体育の五利山先生。
うわぁ竹刀持ってる、竹刀持ってる。
どうやら私の叫び声で騒ぎを聞き付けたらしい。
また、私の叫び声とさっきの五利山先生の怒鳴り声を聞いた生徒達が、ひょっこりと窓から顔を出す。
『あのー、快斗？そろそろ下ろして…』
さすがに姫抱っこを見られるのは恥ずかしい。
快斗は私を見下ろしてただ微笑む。わーまつ毛ながーい…じゃなくて！！待って顔近い、無理っっ！！でもなくて！！！
『快斗？？？下りたい』
そろそろホントに周りの目が気になる。ほぼ全部のクラスの窓から誰かに見られてる。
「あれって黒羽くんと鈴浦さん？」
「俺のAちゃんが……」
「ば快斗ぉぉぉお！Aを巻き込むなぁ！」
「なになに愛の逃避行？！」
そんな声まで聞こえ始める。
…………途中、青子いたな。
てか3階から私を抱えて飛び降りる快斗って何者なの………。
「んじゃそろそろ行くか」
快斗が校門に向かって走り出す。
んんんんんんん？ほんとに何をしようとしてるの快斗さん。
まだ3限目ですよ？帰るには早すぎるよ。
ほらカバンだって教室に……
ハッ！
私持っとる
「黒羽ァァァァァァァァァァァァァァ！」
五利山先生が追いかけてくるが、あの怪盗キッドが簡単に捕まるはずもなく、徐々に差が開いていく。一応体育の先生なのよね？相手は。
快斗を見上げればとても楽しそうで、その顔があの大怪盗と重なり少しドキッとする。
校門まで来ると、先生との差は明白で、
「黒羽ァァァ！せめて鈴浦は置いていけぇーーーー！」
と、快斗の捕獲を諦めた五利山先生の声がする。
「怪盗がお宝を置いて逃げるわけねぇだろ」
と快斗が笑い、ヒョイっと校門を登り外に飛び下りる。
完全に五利山先生から逃げ切ったと同時に、校舎の方から黄色い歓声が上がる。
ぜ、全部見られて……。
というか姫抱っこされてそのまま脱走って……
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麦々茶(プロフ) - はるかさん» わぁぁぁぁめちゃめちゃ嬉しいです😭え、嬉しっ笑笑 (5月8日 19時) (
レス) id: 3bdc5c804c (このIDを非表示/違反報告)
はるか(プロフ) - 一番最初のプロフィールから面白すぎます！！笑笑本当に大好きです笑笑 (5月8日 6時) (レス) @page2 id: 2597f3a6bb (このIDを非表示/違反報告)
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