第十六話 ページ17
番外「ふーん。そうなんだ。でもさ。オティにゃん。そんな事言ったらキリにないよね。仕方ないからって理由でもさ殺したことには変わりないじゃん。だからそんな事言っても全然意味ないと思うんだよね。ミサカは。」
オティヌス「ならミサワにはわかるのか!?私のこの気持ちが!私はな!生まれてから一度も他人から好かれてきたことなんてないんだぞ!毎日毎日誰かに命を狙われていて油断していたらすぐにあの世に行くような生活を私は今まで送ってきたんだぞ!それなのに相手を殺しちゃいけないですよ!なんて言うあまったるい事を言ってられるか!!そうしないと自分が殺されてしまうからな!だから仕方なく私は今までやってきたんだ!!そんな生活を送った事がない奴がつべこべと私に説教なんてするなぁぁぁ!!」
オティヌスは周りに人がいるのも気にしないまま番外個体に自分の怒りをぶつけた。しかしその言葉を聞いた番外個体も大して驚いてはおらず逆に普通にオティヌスに言葉を返す。
番外「わかるよ。オティにゃんの気持ち。だってミサカだって最初はある特定の人を殺すために生まれてきたんだもの。」
オティヌス「な・・・?なんだと・・・」
その番外個体の言葉を聞いたオティヌスは固まってしまった。まさか自分と同じ様な境遇にいた奴と今まで会った事がなかったからだ。しかしそんなオティヌスの様子を見た番外個体も大して驚かずそのまま話し続ける。
番外「だってミサカはそういう人間だったもん最初はね。でもね今はミサカは違うよ。オティにゃん。だってミサカはある人のおかげで変われたから。だから今のミサカには人を殺しちゃいけないなんて綺麗事が平気で言えるんだよ。まあでも、もしミサカが今でもあの人に会わなかったら今もミサカは誰かを殺してたかもしれないかな。まあでもオティにゃんもきっと変われると思うよ!ミサカみたいにさ!だってオティにゃんにもいるんでしょ!大切に思っている人が!」
オティヌス「別に私にそんな奴なんか・・・」
そう言葉では否定してもオティヌスの頭の中にはあの銀髪少年が出てきてしまった。確かにあの少年は少し口が悪いと所もあるしそれに加えてまだ会ったばかりだから当然あいつの細かい所はわからないが、それでもオティヌスの面倒は今の所見ていてくれはしてくれるし何よりまず自分と会話をしてくれる事が嬉しかった。今までオティヌスはずっと一人で孤独だったから、あの少年の事を少しだけ意識し始めていたのだ。
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作者名:BF | 作成日時:2014年2月22日 16時