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「…大丈夫？」
「あ、いいよ。…どうぞ？」
不自然に背中に回ってる両手
それに知ってか知らずか、正門くんは少し困った顔をした。
「あのさぁ、…」
「あ、なんか飲む？」
背中でギュッと小さくしたキャミソールを持ったまま、脱衣場にでも隠そうと思って
部屋を出ようとした私の前を塞いだ彼
「ううん。」
そう言って腕を広げると、
「…ごめん。」
ふわっと拒絶することも出来るほどの弱い力で、私を胸の中に入れた。
「…なにが、ごめん、？」
「大吾のこと、黙っとって。」
この前と一緒。
彼の腕の中で、彼の匂いに包まれて、洋服越しに声の振動とか心音が伝わってくるのに
全然ドキドキしなかった。
…それよりも、不安しかなくて
「大吾は、…東京におる。」
やっぱり私の悪い予感は当たった。
背中に回してた腕から力が抜けて、あんなに頑なに隠してたインナーすらもうどうでも良くて、腕を解いて彼の前に晒す。
彼の胸の中で大人しくなった私をどう思ってるのか、正門くんは微動だにしなかった。
そんな状態から抜け出すこと気力も失われるほど、胸の中には鉛が溜まったように重く、ひどい息苦しさを感じた
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みさき(プロフ) - こちらも一気に読みました！楽しませてもらってます。 (2021年3月18日 16時) (
レス) id: 58a6144e55 (このIDを非表示/違反報告)
ぱ た(プロフ) - 続き気になります ‥ ！ (2021年2月23日 23時) (レス) id: 99d7cdb867 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆう
| 作成日時：2021年1月15日 17時
